デュエルワールド

これはカードが創り出した運命に従いそして逆らったデュエリストたちの物語である。
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感想はここにお願いします

第47話―第三者  2003/08/22
第46話―封印されし・・・  2003/08/20
第45話―待ち受ける者  2003/08/18
第44話―突撃  2003/08/17
第43話―手荒な歓迎  2003/08/17
第42話―気合  2003/08/14
第41話―呪縛  2003/08/12
第40話―排除  2003/08/08
第39話―出来事  2003/08/05
第38話―復活  2003/08/04


第47話―第三者
「さて、そろそろ奥に進むか」
「そうだな。休憩もとったし」
全員は重い腰を上げると立ち上がった。
そして、奥に向かって歩き出した。
相変わらず場の空気は重い空気からは変わらなかった。
しかし、死霊の気配はもう無い。
そして、奥に封印の間の入り口が見えた。
「この中に『オベリスク』そして、ヤツがいるはずだ・・」
「ヤツ?誰だ、ヒデ?」
「・・・・俺の過去を知っている人物さ」
「何だって!?」
レオンは驚いた。
先ほど話せなかったヒデの過去を知るものが中にいるというのだ。
「じゃあ、ソイツに会いに行きますか!」
凡骨が扉を開ける。
『ギィィィィ・・・・』
重い扉はゆっくりと開き封印の間への道を開けた。
「やはり来たか・・・」
レオンたちの目の前に1人の人物がいた。
「お前がオベリスクの持ち主か・・・さ、オベリスクを渡しな」
そう言ってファラオが一歩前に出る。
「神のカードを集めてどうする気だ?」
「質問に答えたいところだが、アンタの名前を先に聞いておこうか」
凡骨も一歩前に出る。
「我が名は『蒼無進治』。初めて聞く名ではないはずだ・・・」
「蒼無進治・・・・。!まさか!」
「やっと気づいたか・・・」
「凡骨?誰なんだヤツは?」
「ファラオ知らないのか。ヤツは暗黒殺の使い手だ・・・。裏じゃ名の通ったヤツさ。表は強大コーポレーションの社長さ・・」
「フフフ・・・・」
「じゃあ、質問に答えてやるよ。神のカード3枚を悪用されぬよう封印するためさ!」
「ククク・・・ハハハハ・・・」
「何が可笑しい」
凡骨の目が蒼無を睨みつける。
「神のカードを3枚集めれば封印できるとでも思っていたらしいな・・・・」
「何が言いたい!」
ファラオの眼光が鋭くなる。
「集めても封印はできん・・・と言っているんだ」
「何!?」
レオン達は驚いた。
「封印の方法を私は知っている。だが・・貴様らに教える気は無い」
「何故だ!?」
優樹が叫ぶ。しかし、蒼無は優樹の方を向きもしなかった。
「私は中立。正義にも悪にも協力はしない。自ら見つけることだな。精々頑張るがいい・・・・」
と、ヒデは近づき叫ぶ。
「蒼無!これは世界の命がかかっているんだぞ!ヤツらにダークスターズに悪用されたらこの世はどうなるんだ!」
「どうにもならん。それが今の世の運命というものだ。そうなったとしても私は中立として生きる」
「お前は、自分がよければいいのか!?」
「皆が中立の立場になればいいだけだ・・・」
「じゃあ、悪と正義になったヤツはどうなる!?」
「中立にならなかったことを後悔するのみ・・・」
ヒデの言葉に蒼無は表情一つ変えない。
「お前はそれでも人間なのか!」
「いつからそんな大口が叩けるようになったんだ?ヒデ」
「!?」
驚いたのはレオンだ。蒼無はヒデの名前を知らないはず。
「昔の恩を忘れたらしいな」
「昔の恩?どういうことだ!ヒデ!」
レオンが叫ぶ。
「仲間はお前の過去を知らぬようだな・・・」
「やめろ!言うんじゃない!」
「ヒデは・・」
「やめろって言ってんだろうがぁ!」
ヒデのこぶしが蒼無の顔面を襲う。だが、
「言ったはずだ。貴様に私は超えられないと・・・」
「くっ・・・」
ヒデのこぶしは簡単に蒼無に片手でとめられていた。
『グバキャッ!』
「がぁぁっ!」
骨の砕ける音がした。
「アイツ、ヒデの手を握りつぶしやがった!」
ギルフォードは叫ぶ。
そして、ヒデの過去を蒼無は語り始めた。
「ヒデは、親を誰かに殺され1人だった。そこを私が拾ってやったのだ。そして、働かせるために暗殺術を覚えさせた」
「だから使えたのか・・・」
優樹がつぶやく。
「そして、ヒデは親を殺したのが私であることに気が付いた。そして私の元を逃げ出した。ヒデがADDに対応できたのは私が対処法を教えておいたからだよ」
「ヒデにそんな過去が・・・」
ギルフォードは悲しき過去を持つ仲間がいることを知った。
「そして、今裏切り者として私の前に現れた。受けるがいい『戒めの一撃!』」
「ぐわぁぁぁ!」
恐ろしいほどの衝撃がヒデを襲う。そして、ヒデは気を失った。
「中立についていればよかったものを・・・」
レオンが前に出る。
「お前は俺が倒す!そして方法を聞きだす!」
「よかろう。相手をしてやろう」
レオンVS蒼無。蒼無のデッキとは一体どんなデッキなのか?
Date: 2003/08/22


第46話―封印されし・・・
「次の手だと?」
「ああ、次の手さ・・」
レオンはデッキから5枚のカードを取り出した・・・。
「まさか!レオン!やめるんだ」
「ヒデ、とめないでくれ・・・・ヤツを俺は許すことはできない・・・」
「ヒデ?レオンは何をする気なんだ?」
「ファラオ・・・レオンは・・・・闇の力を使う気だ」
「闇の力!?」
その言葉に尋ねたファラオ、そして凡骨も驚いた。
「闇の・・力?」
「ああ、俺はレオンが闇の力を使ったところを1度だけ見たことがある・・・。その姿はまるで・・・」
その先を一号が遮る。
「ヒデ君、それ以上は言わないほうがいい」
「・・・・わかった・・・・」
ヒデは黙った。
「いくぜ・・・プリズム・・覚悟しろ・・・」
「ヘッ!そんなフラフラの体でよく言うぜ!そんなもん出す前に消してやる!『メテオフレア!』」
「くっ!」
レオンはかわす。直撃こそ免れたものの、大怪我を負った。
「ヒャハハハハ!その体でもまだ・・・・」
レオンと目が合ったときプリズムの言葉がとまった。まるで強大な力に抑えられているように。
「いくぜ・・・封印されし者よ、わが闇の力を得て出でよ。そして我が眼前に存在するものを全て破壊せよ!」
そういって5枚のカードを宙に投げた。
『封印されし者の右足』
『封印されし者の左足』
『封印されし者の右腕』
『封印されし者の左腕』
『封印されしエクゾディア』
「出でよ!『エクゾディア・ネクロス!』
すると、闇の力に包まれたエクゾディアが現れた。

エクゾディア・ネクロス
☆4 魔法使い族 闇属性 ATK1800 DEF0

「攻撃力1800の雑魚に用は無い!砕けろ!『メテオフレア!』」
ネクロスは直撃を食らった。だが、そこには存在していた。
「何!?」
「ネクロスは戦闘では破壊されない。攻撃力は少しづつ上昇する」
「くっ・・・」
「消え去れ!『エグゾード・ダークフレイム!』」
「ぐわぁぁぁ!」
プリズムは気を失った。
「レオン、大丈夫か?」
「大丈夫では無さそうだ・・・」
そういってレオンも気を失った。
「おっと、危ない危ない」
倒れたところを一号が支える。
「いったん休憩だな・・・」
「ああ、ファラオの意見に賛成だ」
「YOU君頼みがある」
「何だ?」
「プリズムを政府に運んでほしいんだ」
「いいけど1人で運ぶには無理が・・・」
「だから、これを使ってくれ」
そういって一号はYOUに1枚のカードを渡す。
「『強制転移』・・・。そうか・・わかった」
そういってYOUはプリズムの近くに向かった。
「ん・・・」
髑髏印鳳凰が目を覚ました。次に優樹が目をを覚ます。
「くっ・・・・・」
「大丈夫か2人とも?」
「ああなんとかな・・」
「まだ多少フラフラするがな・・・・」
「そういえば、ひかるは?」
と、ちょうどひかるが目を覚ます。
「ん〜〜」
「大丈夫か?ひかる」
「何とか・・・・」
レオンはまだ気を失っている。
「レオンがおきたらちょっと聞きたいことがある」
「何だ?ファラオ?」
ファラオがそう伝えたのは・・・ヒデだった。
そして全員は1時間ほど休息をとった。
「・・・・ん?」
レオンは目を覚ました。
「意識を取りもどしたか・。レオン」
「ああ、プリズムは?」
「あ、プリズムならYOUが政府に渡しにいったよ」
「そうか・・・・」
「全員意識を取り戻したところで、一つ聞いておきたいことがある」
「何だ?聞きたいことって?」
凡骨が不思議そうな顔をする。
「ヒデのことさ。何で暗殺術なんかを使えるのかってことさ」
「そういえば・・・そうだな」
一同の視線がヒデに集まる。
「それは今は話せない・・・・」
「何故だ?」
「どの道もう少ししたらわかることだろうし・・・・」
ヒデのこの言葉の意味とは?
Date: 2003/08/20


第45話―待ち受ける者
『グオアァァァ・・・』
「な、なんだよ!?このうめき声?」
「凡骨・・おそらく死霊の塊だな・・・」
「死霊の塊ぃ!?優樹さん。何でそんなことがわかるんだ?」
「低級の死霊は全滅した。だが、上級の死霊は陰に潜んでいる」
そういいながら髑髏印鳳凰は神経を研ぎ澄ませた。
「レオン、サンダーフォースの準備をしておいてくれ」
「何故だ?髑髏印鳳凰?」
「おそらくヤツがくる。一撃で葬らないと大変なことになる・・・・」
「わかった。準備しておく・・・」
髑髏印鳳凰の言葉を疑う余地はなった。異様なほどの怨念が感じ取れたからだ。
「何よ・・この感じ。すごく大きなものが押し寄せてくるような・・・」
ひかるはそれ以上言葉を続けられなかった。
「来るぞ!」
次の瞬間壁を突き破り何かが襲い掛かってきた。
「『デーモンの召喚』だ!レオン。今だ、撃て!」
「わかった!食らえ『サンダーフォース!』」
サンダーフォースはデーモンの体を貫いた!だが、
「デーモンの召喚、『魔降雷!』」
魔の雷がレオンたちを襲う。
「パーシアスを蹴散らせ!」
「ぐわぁっ!」
パーシアスが破壊される。そして、優樹は気を失った。
「さらに!ブラックマジシャンガールも破壊しろ!」
「きゃぁぁぁっ!」
ブラックマジシャンガールも撃破された。ひかるを気を失う。
次に雷はブラックマジシャンを襲う。
「残念だったな!攻撃力は同じ!相打ちだぁ!」
誰もが引き分けか、と思った。だが!
「ぐへぇ!」
凡骨は壁まで弾き飛ばされ、ブラックマジシャンも消えた。かろうじて意識は失わなかった。
「何故だ?攻撃力は同じはず・・・」
「ククク・・・覚悟しろ貴様ら・・・」
そういってデーモンの召喚を操っていた人物が現れる。
「お、お前は!何故ココに!?」
「ククク・・・貴様らに語る必要も無い」
そういって1枚のカードを宙に投げる。
「出でよ!真紅の目を持ちし黒竜よ!今こそわが力となれ!」
そして、『レッドアイズブラックドラゴン』がレオンたちの目の前に現れた。
「ククク・・特にヒデ、貴様には最も攻撃を食らわせてやる。俺を政府に渡した罰だと思え!」
「貴様ごときに、俺はやられない!」
「あがくがいい!魔法カード『融合!』」
「融合だと!?」
「出でよ!『ブラックデーモンズドラゴン』」
恐ろしいまでに威圧感を秘めた龍がレオンたちの目の前に現れた。
「プリズム!やめろ!」
髑髏印鳳凰が叫ぶ。だが、それはプリズムの逆鱗に触れた。
「貴様生きていたのか・・・なら今ここで滅してくれる!覚悟しろ!『メテオ・フレア!』」
漆黒の炎を纏った隕石が髑髏印鳳凰を襲う。
「グレートモス!髑髏印鳳凰を護れ!」
そして、グレートモスが髑髏印鳳凰の前に立ちふさがる。
「無駄なあがきはよせ!」
「ぐはぁっ!」
グレートモスは燃え尽き、スフィンクスも砕け散った。髑髏印鳳凰とヒデは気を失った。
今意識があるのは、凡骨、ファラオ、そしてレオンだ。
「何故攻撃力上のはずの『完グレ』が負けたんだ・・?」
「俺の心は今、復習に燃えている。死霊が俺に力を与えてくれたのさ!」
プリズムの周りを死霊たちが埋め尽くしている。
「ヒャハハハハ!貴様たちをやっと!やっと殲滅できる!」
「ちくしょう・・今のブラックマジシャンじゃヤツのモンスターには勝てない・・他のカードを出そうにも精神力がもう限界だ・・・」
「『青眼の白龍』では攻撃力で及ばない・・・だが!『バーストストリーム!』」
「そんな攻撃など効かん!」
バーストストリームははじかれてしまった。
「お前・・・今何をした・・・?」
レオンは立ち上がった。だが、サンダーフォースを2発も撃ったせいだろうか。からだはふらついている。
「ん?何だ?フラフラじゃないか?」
「テメェだけはゆるさねぇ・・・」
「そんなフラフラの体で勝てるのか?オシリスももうサンダーフォースは撃てまい」
「なら次の手を出すまでだ」
「次の手?」
レオンの宣言した。次の手とは?一体何なのか・・・・・。

「蒼無様。古代図書館にレオンらが侵入したようです」
「そうか・・・他に侵入人物は?」
「ダークスターズのプリズムです・・」
「ヤツか・・・わかった。一同警備に付け」
「はっ!了解しました」
「もし・・・ここまで進んできたら私自らが相手をしてやらんとな・・・」
蒼無は封印の間の前でそうつぶやいた・・・・。
Date: 2003/08/18


第44話―突撃
「2000匹、いや3000匹ぐらいの死霊がいる」
髑髏印鳳凰が告げる。
「皆具現化して戦うぞ!」
レオンが合図する。するといっせいに具現化を始めた。
「出でよ。天空の騎士。光の剣で敵を滅せよ!」
『天空騎士パーシアス』が優樹の前に現れる。
「偉大なる黒魔術師よ。我の前に姿を現せ!」
『ブラックマジシャン』が凡骨の前に現れる。
「力を受け継ぎし魔術師よ我の力となれ!」
『ブラックマジシャンガール』がひかるの前に現れた。
「墓を守護せし神よ我らを護りたまえ!」
『守護神―スフィンクス』が髑髏印鳳凰の前に現れた。
「さ〜て、一気に蹴散らすぞ!」
「誰言ってんだ?凡骨?」
「ギルフォード。落ち着けよ」
「優樹さんも落ちついてください」
『グァァァァ』
死霊たちが襲い掛かってきた。
『シャイニングアタック!』
『ブラックマジック!』
『ブラックバーニング!』
『ディフェシングアタック!』
死霊たちが次々と撃破されていく。
と、ギルフォードが2匹の死霊を見つけ駆け寄る。
「ギルフォード!」
レオンが走ろうとする。と目の前にゴーレムが現れた。
「うわっ!」
「砕撃拳!ウリャア!」
ゴーレムの顔が砕け散る。
「レオン!どこに行く気だ?」
「ギルフォードのところさ!」
「アイツは親の霊に会いに行ったのさ。自分の手で成仏させるために・・・・・」
「そうか・・・アイツ・・・」
死霊のうめき声でよくレオンは周りの仲間の声が聞こえなかった。
「テメェら!うるさいんだよ!食らえ!『サンダーフォース!』」
レオンが手を天井に掲げるとオシリスの天空竜が現れ死霊を一掃した。
と、ヒデの服を死霊の攻撃がかすめる。ヒデの服が少し破れた。
「ここ狭いからな〜。完グレを出せないんだよ・・・」
死霊が笑っているのがヒデにはわかった。
「おめぇらなぁ、この服高かったんだぞ・・お前の死を持って償え!『モス・バーニング・デス・トルネード!』」
この攻撃を死霊を一掃する。おそらく死霊はなすすべなく消えていっただろう。
「父さん、母さん・・・。俺の手で成仏させてあげるよ・・『ホーリーストライク!』」
シャニングエンペラーブレイカーの剣が死霊を切り裂き天へと導いた。
10分後。
「死霊の気配は感じられないな・・・」
「死霊掃除完了だな」
一同が急速をしようとしたときだった。
『グォォォォ・・・・』
「!?」
「なんだ今のうめき声!?」
「かなり強大な力を持つ魔物だ!」
一同は構えた。強大な力に対して・・・。
Date: 2003/08/17


第43話―手荒な歓迎
レオンはヒデに尋ねた。
「なんで暗殺術なんか使えるんだ?」
「覚えなければならない理由、過去があったからさ」
「理由?過去?なんだそれは?」
「今は・・・話せない・・すまない・・」
レオンはヒデの触れてはいけないものに触れてしまったのかと不安になった。
そして、ヒデは黙り込んだ。
一行は古代図書館の入り口にたどり着いた。
しかし、入り口の扉は鋼鉄でできており、鍵穴が錆びていてあけられる状態ではなかった。
ファラオが力いっぱい押してみる。しかし、仲間一豪腕であるはずのファラオの力をもってしてもびくともしなかった。
「駄目だ。完全に錆びちまってる。動く気配がまったく無い」
「しかたない、別の入り口を探すか・・・・」
レオンはそういってあたりを見回した。すると、図書館の上のほうにガラスにヒビの入った窓を見つけた。
「あそこしかないか・・・他には」
「おいおい、レオン。まさかあそこまで上れってか?ヒデならともかく、ひかるや、他の仲間無理だろう」
凡骨が無理であることを伝える。
「となると、あの扉から入るしかないのか」
優樹は鋼鉄の扉を見上げた。
オートロックの機械仕掛けではないため、ひかるのハッキング術も役に立たない。
「ちょっと下がってくれ」
そういって髑髏印鳳凰が前に出た。
「何をする気だ?」
「火薬で破壊を試みる」
「この扉・・・並みの火薬じゃ壊れねぇぞ?」
「ああ、だからこの『幻想魔界』を使う」
「それは!」
髑髏印鳳凰とギルフォードの会話に一号の声が入ってきた。
「それは、まさか・・」
「ああ、一号君。君の予想しているとおりさ。具現族の兵器の一つ。魔大砲に使われた火薬さ」
「一号。どういう火薬なんだ?」
ギルフォードの質問に一号は答えた。
「10gの『幻想魔界』で人口1万人弱の街を一掃できるそうだ」
「そんな火薬を使うのか・・・」
「ああ、だから少なくとも10mは離れてくれ」
「わかった・・・」
レオンは皆に後ろに下がるように言った。髑髏印鳳凰を火薬を置き、導火線に火をつけた。
火薬まで火が届いた。次の瞬間!
『ドガッシャーーーン!!!』
けたたましい爆音、目をつぶすような閃光。これから予想されることはそう、凄まじい破壊力だ。
「これで壊れただろう・・」
そういって髑髏印鳳凰は煙の中に入っていった。
「そんなバカな!」
煙の中から聞こえてきた髑髏印鳳凰の言葉は驚きを表すものだった。
「どうした?髑髏印鳳凰?」
ヒデが駆け寄る。一同が目にしたものは意外な光景だった。
「扉が・・・・壊れていない?」
目の前にあった扉は壊れることなくそこに存在していた。
「多少だがヒビは入っている」
扉を触ってみて見て優樹が言った。
「どうする?レオン?頼みの綱の強力火薬も成果無し・・・手詰まりだぜ?」
「くっ・・・・」
ファラオの言葉にレオンは言葉を詰まらせた。
「ファラオ、手詰まりじゃないさ」
「何!?」
そういったのは、ギルフォードだった。
「つーか、ギルフォード。そのマント暑そうだぞ」
「そいうところは突っ込まなくてよし!じゃあ、乗り込むぞ」
ギルフォードは歩き出した。
「ちょ、ちょっと待て。どこから入る気だ?」
「そこさ」
優樹の問いにギルフォードは即答で答えた。しかもギルフォードが指差したのは鋼鉄の扉だった。
そういって、ギルフォードはマントの影から3つの筒らしきものを取り出した。
「おい・・・まさかそれで壊す気か?」
「そのまさかさ」
ギルフォードは3つの筒をつなげた。すると、筒はロケットランチャーに早代わりした。
「発射!!」
『キュルル〜〜ドゴーーン!!』
鋼鉄の扉は砕け散った。
「さ、行こうぜ。髑髏印鳳凰。アンタの火薬も無駄にはならなかったさ」
そういって1人先に行ってしまった。
「なぁ、凡骨。あいつさっきから仕切ってないか?」
「ヒデ、そこらへんは気にせずいこうぜ」
「ああ」
ヒデと凡骨は歩き出した。
「ひかる大丈夫か?」
「何?レオン?まさか女の子だからって怖がってるとでも?」
「ああ。だが大丈夫らしいな」
「あ、レオンまってよ〜」
レオンに続き、ひかるがその後を追う。
「おそらく、死霊の巣だな」
「優樹さん。それはわかっていたことでしょう?」
「そうだなYOU。でも死霊に強そうな髑髏印鳳凰もいるし大丈夫だろう」
「どういう意味ですか?強そうて?」
「さぁな?」
優樹、髑髏印鳳凰そしてYOUも歩き出した。
古代図書館の中は思った以上に暗かった。
「いざはいってみると暗いな」
「それにいやな臭いがする」
「死者の腐乱臭だな」
「死者!?いやだなぁ〜・・・」
「不意打ちし放題ですね」
「そういうこというなよ・・・」
とそこに、
「ヒデ、凡骨、レオン、ひかる、一号、YOU。無駄口を叩くなよ。ここは敵の占領地域かもしれないだからな」
ファラオが注意する。
「まぁ、そうだな」
と、ヒデが納得した。その直後!
『ビュオッ!!』
椅子が飛んできた。ヒデの顔面めがけて!
「ヒデ危ない!」
「ん?あ、これか。トリャッ!」
ヒデの拳が椅子を打ち砕く。
「手荒な歓迎だな。死霊どもの」
その時のヒデの顔は怒りに満ちていた。
「あいかわらず短気だな・・・・」
ヒデに聞こえないような声でレオンがつぶやく。
これは死霊の仕業なのか?そしてオベリスクの元にたどり着けるのか?
Date: 2003/08/17


第42話―気合
「ふあぁぁぁ・・よく寝た・・・」
レオンは頭をかきながら言った。
「さて出発の準備をして出発だ」
優樹は一番先に起きていたらしく、すでに準備をほとんど終えていた。
「ああ、そうしよう」
レオンも準備を始めた。だが・・・。
「お〜い、レオン。まだ2人寝てるやつがいるぞ」
と、ギルフォードが声をかける。
「誰だ?」
レオンの問いにギルフォードは即座に答える。
「凡骨と髑髏印鳳凰だ」
「ったく〜、ただでさえ時間が無いっっていうのにな〜。寝坊するか?普通?」
たたき起こしに行くレオンを手で誰かが止めた。
「もう少し寝かせてやれ」
「んなこといったって・・・時間が・・・」
「あの2人は昨夜遅くまで起きていた・・・何かしていたのだろう」
「そうか・・わかった」
レオンは向きを変えると戻り、再度準備を始めた。
ヒデは、何故本当のことを語らなかったのか。髑髏印鳳凰が悩んでいたこと。自分の命が狙われていたこと。それを何故レオンに伝えなかったのか・・・・・・・・・。
ひかるがヒデのそばに行き話す。
「ねぇ、なんで本当のことを伝えなかったの?」
「ん?俺は本当のことを伝えたよ」
「嘘!私・・昨日起きてたんだから。ヒデが、凡骨と・・・」
「その先を言うな、ひかる」
「何で!?レオンに心配させたくないから!?」
「そうだな・・・それも一理あるな・・・」
「・・・・・・・・・・」
ひかるは黙りこんでしまった。とそこに、
「てめぇーら何してんだよ!」
『ドガッ!!』
ギルフォードの飛び蹴りがヒデの後頭部に見事に命中した。
「見事命中〜♪」
ヒデは顔面から倒れ顔を床にぶつけた。
「いってぇなぁ〜。何すんだよ!」
「何もしてねぇぞ?俺は?」
「ファラオ君、凡骨君とと髑髏印鳳凰君をそろそろ起こしてきてくれないか?」
2人の喧嘩をよそに一号がファラオに頼む。
「わかったよ」
しばらくは準備に忙しいのか誰一人口を開かなかった。そして、
「じゃあ、行きますか『古代図書館』へ」
「ああ」
一行は古代図書館へ向かった。
ガルカ地区に行くにはバスしか交通手段が無かった。仕方なくバスでガルカ地区まで向かうことにした。具現化したモンスターで行くという案も出たが、「人目につく」「今はまだ精神力を消費する時ではない」ということであえなく廃案となった。
バスに乗り2時間、やっとガルカに着いた。
「ここが・・・ガルカ・・・」
レオンは改めて治安、環境の悪さを知った。路上にはホームレスらしき人々が数多くいる。
それを見て、ひかるは気分が悪くなった。
「大丈夫か?」
「ええ、なんとか・・・」
ギルフォードはここに住んでいたせいか特に驚いてはいなかった。
「古代図書館はここから南西に4kmだ」
一行は歩き出した。
ギルフォードがいうには、物乞いが近寄ってくる可能性があるそうだ。
「物乞いは強そうなヤツには近寄ってこない。それと、威圧感のあるヤツも苦手だ」
そして、ファラオ、凡骨がサイドにつき、ひかるを中央に入れた。
ギルフォードの予想は的中。こっちをみるものの、誰1人として近寄ってはこなかった。
そして古代図書館の前に集団が見えた。どうやら盗賊団らしい。
「オイお前ら、ここより先に進みたきゃ持ち金をすべておいていけ」
ファラオが睨みつけつつ怒鳴る。
「なことできるわけねぇだろうが!」
盗賊団はこういってきた。
「誰か1人。この俺に勝てたら通してやる」
そういったのは、いかにも喧嘩が強そうなヤツだった。
「なら、俺がいく」
そういってファラオが前に出る。と、
「相手は俺らが決める。そうだな・・・お前だ」
男が指差したのは、なんと!ヒデだった。
「!?」
一同は不安を隠せない。
「ヒデ、やめておけ。君じゃあ勝てない」
一号が必死にとめる。優樹もとめようとする。だが、
「いや、俺が行く」
「やめておけよ・・・お前じゃ勝てない・・・」
ファラオもとめる。だが、1人だけ止めないやつがいた。
「ヒデ、叩きのめしてこいよ」
ヒデ以外の全員が振り向く。その人物は凡骨だった。
「なんてこと言うんだよ。凡骨!」
ギルフォードは半分怒鳴っていた。
「凡骨、お前はそういうと思ってたぜ」
ヒデは笑いながらいう。
そして、喧嘩が始まってしまった。
すると、男たちは全員でヒデに襲い掛かった。
「優樹さん、アレつかっていいかな?」
ヒデが尋ねる。優樹はしばらく考え込むと答えた。
「使っていいさ」
「じゃ、遠慮なく『飛斬手!』」
『ドカカカカカッ!』
男たちが一瞬にして気絶する。
「さ、先へ進もうぜ」
そういってヒデは歩き出した。
一同は驚きを隠せないままついていった。
『あれは、暗殺術の一つ・・・何故ヒデが・・』
優樹は不思議に思いつつ、先へと進んだ。
Date: 2003/08/14


第41話―呪縛
番人「手札より『天からの宝札』を発動」

天からの宝札 通常魔法
効果:お互いのプレイヤーは手札が6枚になるまでドローする。

番人「貴様にチャンスを与えてやるよ・・・」
凡骨「後悔するなよ!」
お互いにカードをドローする。
凡骨『ドローしたものの・・・ヤツは・・まだ・・』
番人「どうした?いいカードが来なかったようだな」
凡骨「う、うるさい」
番人「エンドだ」
凡骨「エンドだ・・・」
番人「何もできぬか・・・効果で2枚ドローする」
凡骨「罠カード発動!『平等なる救済』」

平等なる救済 通常罠
効果:相手がカードをドローしたとき同じ枚数のカードを自分もドローする。

番人「まぁいい、効果発動!手札は8枚!」

凡骨LP7400→5800
番人LP6700→6400→5800

番人「俺のコストと貴様に与えるダメージが追いついた。次からは貴様のライフは俺より少なくなる・・・」
凡骨「次のターンで終わらせてやる!」
番人「無駄なことはよせ・・・」
凡骨「無駄じゃないさ!」
番人「なら見せてもらおう。貴様のあがきを・・エンドだ」
凡骨「お前は何かが終わることを見たことがあるか?つまり終焉を」
番人「それがどうした?そんなもの見たこと無いさ。俺が相手してやった連中は見ただろうけど」
凡骨「なら見せてやるよ!終焉を!」
番人「何!?」
凡骨「墓地の『リフレクトバウンダー』と『死霊』を取り除き、『混沌帝龍 −終焉の使者−』を特殊召喚!!」
番人「『混沌帝龍 −終焉の使者−』だと!?」

混沌帝龍 −終焉の使者−
☆8 ドラゴン族 闇属性 ATK3000 DEF2500
効果:このカードは通常召喚できない。自分の墓地の光属性と闇属性を1体ずつゲームから除外して特殊召喚する。1000ライフポイントを払う事で、お互いの手札とフィールド上に存在する全てのカードを墓地に送る。この効果で墓地に送ったカード1枚につき相手ライフに300ポイントダメージを与える。

凡骨「貴様の場に6枚、手札は8枚。俺の場に2枚、手札は7枚。計23枚だ。よって6900のダメージをお前は受ける」
番人「ま、まさか・・」
凡骨「思い知れ!終焉の恐ろしさを!」
番人「ぐはぁぁぁぁ!」

凡骨LP5800→4800
番人LP5800→0

「危なかったな」
ヒデが歩み寄る。
「そうか?俺的には楽勝だったが?」
「終焉来なかったら負けてたろ?」
「まぁな」
そして、番人に目をやる。
「コイツどうする?」
「外に出しとくか」
「ああ」
そういって2人は外に番人を出すと部屋に向かった。
「さてそろそろ寝ようぜ」
「ああ、明日は早いらしいからな」
2人は戻っていった。

「蒼無様。『時の番人』がやられたとの情報が」
「・・・・そうか。わかった」
報告に来た部下を手で制すと、蒼無は玄関に向かった。
玄関を出たところで数人の男が待ち構えていた。
「・・・・・・・・・」
「蒼無進治だな?」
「だったらどうするというんだ?」
「オベリスクのカードをいただく」
「あのカードならとっくに封印した。一足遅かったな」
「なら貴様を連れて行き解除させるまでだ」
いっせいに脅しのために、銃を向ける。
「できれば貴様らを裁きたくは無い・・・早々に立ち去れ」
そう言い一歩前に出た。
「貴様ごときのハッタリが俺らに通用するとでも?」
「仕方が無い・・・」
そういって、蒼無が手を上から下に降ろした。
すると宙に銀色の鎖が現れ男たちを縛り上げた。
「ぐうぅぅ・・」
「『愚者への拘束』その鎖は悪を認めぬ限り解けない・・・早々に悪を認めることだな・・・」
そういって蒼無は車に乗り込み去った。
Date: 2003/08/12


第40話―排除
「「どりゃぁーー!」」
凡骨とヒデは突っ込んでいった。
時を止められ身動きが取れなかった男たちは不意打ちをくらい、成すすべなく次々と倒れていった。
「ふぅ、一丁あがりと」
『パチパチ・・・』
拍手をしながら一人の青年らしき人物が現れた。
「さすがですね」
青年は凡骨たちの様子を見ていたらしく、そう語った。
「貴様何者だ?」
凡骨が闘志むき出しの状態で問いかける。
「まぁ、一言で言ってしまえば敵ですね」
「敵?何故だ?」
「あなたがたは蒼無様の計画を邪魔しようとしている・・・そんなことはさせない・・・」
「ようし・・俺がお前を叩きのめしてやる」
凡骨はそういい、デッキを持ち一歩前に出た。
「いいでしょう。私『時の番人』がお相手いたしましょう」
「「決闘!!」」

番人「私のターン。ドロー、『マジカルガードナー』を攻撃表示、さらに魔法カード『宝物封鎖』を発動!」

マジカルガードナー
☆4 戦士族 光属性 ATK1700 DEF1400
効果:このカードが表側表示で存在する限り自分のコントロールする永続魔法は魔法、罠カードの効果によって破壊されない。

宝物封鎖 永続魔法
効果:お互いのドローフェイズをこのカードが発動している限りスキップする。

凡骨「ドーローフェイズスキップ!?なんてカードだ」
番人「さらに1枚伏せ、エンドだ」
凡骨「ドローできない・・・ならば『手札抹殺』を発動!」
番人「強制ドローカードか」
凡骨「そして、裏守備をセットし、1枚伏せエンドだ」
番人「『灼熱の矢を操りし門番』を召喚、そして伏せカード、『暗黒の扉』を発動」

灼熱の矢を操りし門番
☆4 戦士族 炎属性 ATK1900 DEF100
効果:自分のスタンバイフェイズに500ライフポイント払えば自分の手札×100のダメージを相手に与える。

暗黒の扉 永続魔法
お互いのプレイヤーはバトルフェイズにモンスター1体でしか攻撃する事ができない。

凡骨「貴様バーンデッキか!」
番人「フェイズマスターといって欲しいね、『無限の手札』を発動しエンド!」

無限の手札 永続魔法
効果:お互いの手札制限が無くなる

凡骨「・・・・『リフレクトバウンダー』を攻撃表示でエンド」
番人「効果発動。ライフを払い、ダメージ」
手札1枚
凡骨LP8000→7900

番人LP8000→7500

番人「『黄金竜』を攻撃表示エンドだ」

黄金竜
☆3 ドラゴン族 光属性 ATK0 DEF1200
効果:????

凡骨「リフレクトバウンダーで黄金竜に攻撃!」
黄金竜が破壊されるはず。だが破壊されずリフレクトバウンダーは砕け散った。番人は伏せカードで破壊はしていない。
凡骨「な、何故?」
番人「黄金竜の効果さ」

黄金竜
☆3 ドラゴン族 光属性 ATK0 DEF1200
効果:このカード以外に自分フィールド上にモンスターが存在する場合、このカードは攻撃対象にならず、最も攻撃力の高いモンスターに対象を変える。自分のスタンバイフェイズに300ライフポイント払えば2枚ドローできる。

番人「手札補充能力もある・・」
凡骨「エンドだ!」
番人「効果発動、2枚ドローし、ダメージを与える」

凡骨LP7900→7700→7400
番人LP7500→7200→6700

番人「今、フェイズコンボが完成した。貴様に勝ち目は無い!」
凡骨「くっ・・・」
このまま凡骨は敗北してしまうのか。そして蒼無の計画とは?
Date: 2003/08/08


第39話―出来事
ウイルスを突破した彼らの目の前に情報が現れた。
「『【オベリスクの巨神兵】封印場所:古代図書館。持ち主の精神力によっては街1つを一瞬で壊滅させることも可能。多くのトレジャーハンターが取りに向かったがいずれも行方不明』か・・・」
内容を読んだレオンがため息をつく。
「古代図書館って・・・確か・・・」
「怨霊、魔物の巣窟だな」
凡骨の問いにファラオが答える。
「魂のカードを具現化すれば戦えるだろう」
優樹の一言に皆が頷く。
「よし、明日古代図書館に乗り込もう」
レオンの意見に異論を唱えるものはいない。
そして、皆早めに就寝所に向かい眠りについた。
静かな夜だった。聞こえるのは風の音だけだった。
「ギルフォード?」
レオンが話しかける。ギルフォードは寝付けなかったらしくすぐに答えた。
「どうした?レオン?」
「古代図書館のある地区って・・・」
「ああ、ガルカの近くだ」
「やっぱりな・・・」
あの地区では古代図書館で恐ろしい事件があった。
それは住民による古代図書の管理。
それも、不眠不休で行わされほぼ、強制労働だった。
「あのときの労働が原因でうちの親は病気になった」
「そうか・・・」
「ミリアと俺は幼かったから労働は免れた」
「・・・・・・・・・」
「古代図書館の魔物の7割はその時の労働で死んだ民の怨念が根源さ・・・・」
「・・・・・・・・・・」
レオンは言葉が出なかった。いや出せなかった。ギルフォードの辛い過去をさらに知ったからだろうか。それとも・・・
「まぁ、俺らが明日成仏させてやるだけさ・・・それで親は満足だろうな・・・自分の息子に成仏させられて・・・・」
「ああ、そうだな・・・。ふぁぁ・・俺は寝るぞ・・」
「ああ・・・」
ギルフォードは先に眠りについた。そしてレオンも眠りについた。
ヒデは目が覚めた。
「ん・・?まだ2時か・・・」
と、隣で寝ていたはずの髑髏印鳳凰がいないことに気が付いた。
「あれ・・?アイツどこに・・・」
ヒデは眠たい目をこすりながら探した。すると髑髏印鳳凰は就寝所の近くのロビーにいた。
「髑髏印鳳凰。何してるんだ?」
「ああ、考えことさ・・・」
「俺のことで悔やんだそうだな・・・」
「!?誰からそのことを!」
「優樹さんだよ」
「・・・・・・・・」
「何でだよ・・・・」
「ん?」
「何であの時プリズムと邪悪帝龍なんて助けにいったんだよ!」
「声がでかい。皆おきちまうぞ」
ヒデは手で髑髏印鳳凰を制すとそういった。
「あ・・・ごめん」
「あの時はあいつらをほおっておけなかった」
「何故だ?敵だろう?」
「敵であっても味方であっても助けられる命を見捨てることができないのさ・・・・」
「何でだ。敵なんて見捨てればいいじゃないか」
「あの出来事があってからそれができなくなった」
「あの出来事?」
「俺の目の前で親父が死んだ。俺が助けようと思えば助けられた」
「!!」
「それ以来俺は助けることができる命を見過ごすことができなくなった」
「・・・・・・・・・」
「昔話をしてる時じゃ無いな。髑髏印鳳凰、早く寝ろ。あんまり寝てないんだろ?」
「ああ・・・・」
「じゃ寝ろ」
そういって髑髏印鳳凰の背中を押す。
ヒデは髑髏印鳳凰が部屋に入るまで見ていた。
「さ〜て、何の御用だ?」
ヒデは天井見てそういった。その直後数人の男たちが降りてきた。
「貴様だな?我らが開発した『ADD』を破壊した者は」
「ああ、そうだが?」
「なら死んでもらう」
そういうと男たちは銃を構え、銃口をヒデに向けた。
『こんな狭いところじゃ『完グレ』を出すこともできない・・・・』
「覚悟!」
『ドギューーン!!』
ヒデは目をつぶった。だが銃弾が飛んでくることは無かった。
「な、何故?」
「おいおい、1人で何やってんだよ」
そういいながら1人の人物が歩いてくる。
「ぼ、凡骨!?何でココに」
「お前がおきてどっかに行ったからついてみたのさ。そしてこのありさまさ」
「今もしかして時間をとめてるのか?」
「ああ」
「1日に1分が限界だろう?」
「いーや、精神を供してたら3分まで伸びたのさ」
「ハハハ。お前らしい」
「さて、この邪魔なオジサンたちを片付けますか。そろそろ時間停止解除だ」
「おう!わかった」
そういって凡骨とヒデは走り出した。
Date: 2003/08/05


第38話―復活
「このウイルスあと5分持ちこたえるのが限界ね・・・」
ひかるは絶望にのまれたような声で言った。
髑髏印鳳凰は無言だった。優樹にはあの時のことを悔やんでいるようにしか見えなかった。
「こんだけ厳重な警備をしているってことは情報がある可能性はほぼ100%だな」
凡骨がつぶやく。
「だが、それを突破できていないのが現状だな・・」
ギルフォードはそう凡骨の言葉に対して返した。
しばらく沈黙が続いた。誰も言葉を発しようとはしなかった。
その沈黙を破るように凡骨が口を開いた。
「しかたがないな・・・アレを使うか・・・」
「アレだと?何か秘策でもあるのか?」
ファラオが不思議そうに尋ねる。
「親から授かった特殊能力だ・・」
「特殊能力?そんなものがあるのか?」
一号は疑った。だが、その能力に賭けるしかないことを全員が理解していた。
「強いて言えば、時間稼ぎだな」
「時間稼ぎ?」
ギルフォードが不思議そうに言う。
「いくぞ。『時の静止!』」
凡骨が手のひらをPCに向けた。するとウイルスの進行が止まった。
「な、何だと!?」
近くにいたYOUは驚きを隠せない。
「これが俺の能力さ。一時的だが時間を止めることができる」
「す、すげぇ・・・」
ファラオは驚いた。凡骨にこんな能力があるとは思わなかったからだ。
「ただし、1日の間に1分が限度だ。まだ完璧には使いこなせないんでな・・」
とそこに、誰かが入ってきた。
「何があったんだ?ウイルスが侵入してるじゃねぇか!?」
「ヒ、ヒデ!?何故ここに!?」
レオンが驚きの表情で問いかける。
「おおかた俺が死んだとでも思ったんだろう。あいにく脱出したさ。プリズムに教えてもらった非常通路で」
そういうとヒデはレオンに小切手を1枚渡した。
「100万ギルダー!?どうやってこんな大金を!?100万といえばかなりの大金だぞ!?」
「ああ、プリズムと邪悪帝龍を政府に渡したのさ。それが報奨金だ」
と、その間に1人割り込んだ。
「はいはい。お金の話は後で・・でヒデ!このウイルス知ってる?」
ヒデの手を無理矢理引っ張ってPCの前まで連れて行った。
「これは・・ADDウイルスだな・・こんなもんどこのどいつが使っているのやら・・・」
ヒデはやれやれ、と肩をおろすと椅子に腰掛けた。
と、同時に凡骨がこういった。
「1分だ。もう止められない」
「ああ、わかってる。あと3分で対処すればいいんだろ?」
そういうとキーボードに手を走らせた。
『カタカタカタカタタッ!カタカタカタ・・』
すると、画面に文字が現れた。
『パスワードヲニュウリョクシテクダサイ』
「パス?え〜と、これのパスは・・・」
そういうと今度は別の画面を開きまた打ち込み始めた。
『パスワードカクニンカンリョウ。ステータスガメンヲヒラキマス』
すると、ひかる、優樹は理解できているが、その他の仲間には理解できない文字列が現れた。おそらくひかる、優樹を完璧には理解できていない。
次は多くの完了を表す言葉が出てきた。
『アヴェレージゲート:封鎖』
『グラビティ:解除』
『マスターコア:停止』
『グロウマスター:停止』
『ディフェンスゲート:開錠』
『オートコア:停止』
『・・・・ヘンシュウサギョウシュウリョウ。ウイルスノゾウショクヲテイシサセマス』
『サイドパスワードヲニュウリョクシテクダサイ』
『カンリョウ。ステータスエディットシュウリョウ』
「ふぅ〜。終わったぞこれで情報がわかるはずだ」
そういうとヒデは手招きして仲間を集めた。

「蒼無様!」
部下が蒼無の部屋に入ってきた。
「何事だ。騒々しい」
「我らが誇る『ADDウイルス』が突破されました」
「何!?それは本当か!?」
「はい。先ほどメインコアの作動が停止しており、突破されたものかと・・・」
「ここのことが知られるのも時間の問題だな・・・しかたない。オベリスクを古代図書館に封印しろ!」
「古代図書館ですか!?あそこには・・・」
「オベリスクを護るためだ。仕方が無い」
「わかりました」
「あのウイルスが突破されるとは・・・オベリスクが他の神のカードに引かれているのかもしれないな・・・」
そういいながら蒼無は自分の部屋を後にした。
Date: 2003/08/04


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