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願い事

                                       取り戻すと誓った、たとえ、すべてを投げうっても・・・・・・
相互リンク
タイトル 作者 感想
>決☆闘☆王〜JUST DUEL〜 ひな様 ひな様の書いてらっしゃる小説です。ユニークなキャラやオリカが多く、また、鬼などの人外の存在なども多く登場するので楽しめる物語です。まだ始まったばかりなのでぜひ呼んでみてください。
>Nothing Venture.Nothing gain ファラオ様 ファラオ様の2作目です。王道ラブコメ要素とシリアスな場面の使いこなしがすばらしく、読んでいてどんどん引き込まれます。まだ始まったばかりなので読むなら今です。
>Cursed Doom 青眼様 青眼様の2作目の短編小説です。まだ始まったばかりなのですが今回はモンスターが実体化するようなので今後の展開にかなり期待できます。
>遊戯戦闘記〜時空物語〜 のばら様 文章の組み立てがすばらしく、カードの効果の表現方法もうまく、とても読みやすいです。また、決闘の展開や、その間に入る物語などもこっており、決闘とは別に、魔法などの設定もあるので決闘以外の部分も楽しめます。必見です。
>Again and Again GENMA様 GENMA様の2作目です。これもマガジンで人気連載中のエアギアをベースにした物語で、かつて無敗のリーダーだった主人公が、再び頂点を目指す様を描いた物語で個人的にかなりお気に入りです。
>Dream World カズト様 事故にあったことが原因で不思議な世界へと流れ着いてしまった主人公の七草 リュウカは、同じくこの世界に流れ着いていた兄を探すたびに出る。このサイトでかなりの人気を誇る小説です。現在100話を超えている大作です。ぜひ一度読んでみてください。
>精霊戦争 新装版 prism様 ここのサイトの小説の中で個人的に一番好きな小説です。精霊という特殊なカードが多数登場し、小説内での人間ドラマや王道のラブコメ要素も入っているのでお勧めの一品です。ここのサイトに来たからには一度は読むべきだと強く勧めます。
>魔法伝説〜Magical Legend〜 完全版 GENMA様 マガジンで人気連載中のネギまをベースとした小説で、ストーリー、決闘共にかなり充実しています。また、女キャラが他に類を見ないくらい多く、結構新鮮な感じがします。読んでみて損は絶対にありません。
>真世界を握るカード 青眼様 新たに改装された世界を握るカードです。以前と違い、始めから登場するキャラが多く、展開も違ったものになっています。そして何より最大の違いは主人公がふたりいることでしょう。まだ始まったばかりなので旧版を読んでなかった人も呼んでみることをお勧めします。
天津五柱神 yamato様 ゲームの世界に閉じ込められてしまった20人の生徒たち、彼らが生きて帰ることを目標に冒険していく様が面白おかしく描かれています。また、共鳴やライフ変動などに独自のルールが練りこまれており、かなり考えられていることが伺われます。見て損はありません。
遊戯王小説大賞2004

ACT70:動き出した、闇 2004/06/24
ACT69:大切なもの 2004/06/23
ACT68:1対1 2004/06/21
ACT67:天使の猛攻 2004/06/20
ACT66:加速する音 2004/06/20
ACT65:合否判定 2004/06/18
ACT64:決着 2004/06/17
ACT63:旋律のオーケストラ 2004/06/16
ACT62:音の障壁 2004/06/15
ACT61:卒業試験 2004/06/14


ACT70:動き出した、闇
 そこは、光の存在しない世界。
 おそらくこの世界で唯一、闇のみが支配する空間、そこに彼らは存在していた。
 浮かび上がるのは7つの影、彼らから発せられる雰囲気は、とても人のものとは思えない。
「見つけたよ、光を心に宿すものが」
 影の一人が口を開いた。その声は、まだ少年のようだった。
「へぇ、どこにいたんだい?」
 対応する声はどこか人の神経を逆なでし、狂わせるような声。
「うん、今日扉の前で決闘をやっていた4人がいただろ?その中の生き残ったほうに女のほう。ちなみに、男のほうには心に闇が見えた。もしかしたらあの方の糧になるかもしれない」
 少年はその声に気を悪くした様子もなく言葉を続ける。
「あら、闇を持つ少年と光を持つ少女ってわけね、フフフ、男のこの方は彼女がいなくなったらどんな顔をするのかしら、楽しみだわぁ」
 聞こえる声は女性のようだった。妙になまめかしい声だ・・・・・
「フフ、恋人同士の仲を引き裂くことに喜びを感じるなんて、あまり良い趣味とはいえないんじゃないかなぁ、ラスト?」
「人の趣味に、いちいち口出ししないでくれる?グリード」
 ラストと呼ばれた女の威嚇の声、グリードと呼ばれた男はただ肩をすくめただけだった。
「それでどうするんだグラトニー?すぐにその女を生贄に使うのか?だったら俺が言ってちょっとさらってくるが?」
 聞こえる第4の声は重厚な響きを持つ男の声、なにやら物騒なことを言っている。
「まぁ待ちなってラース、今はまだ早い、彼女の魂の器がまだ完全には出来上がっていない。少なくとも、あと1年は待つ必要があるだろうね」
 グラトニーと呼ばれた少年は、ラースと呼んだ男を諭すように言った。
「フン、ならばまだ我らが動くわけにはいかんな」
「それじゃぁ、1年後、やるの?」
「ああ、1年後、扉を開けるよ。そしてそのときが、ルシファー様の受肉際の日だ。それまでは今まで通り、この闇を楽しもう。それでいいね?皆」
 グラトニーが確認の意を取る。その声に反応して、グリード、ラスト、ラース、そして発言のなかった残る3人は、黙ってうなずいた。






 朝、開けっ放しにしておいた窓から心地よい風が俺の頬をなでていく。うーん、このまどろみの時間がすきなんだよ・・・・・・
         ゆさゆさ
 不意に体をゆすられる感覚
「ヒール、起きてよ」
 起きろという声が聞こえる。無理な相談だ。まどろんでいる意識の中、俺はそう思った。
 なんというか、このまどろみの中、このまま惰眠をむさぼっていたいという欲求に駆られ、素直に体がその欲求を受け入れている。
 そんな最高の状態で起きろというのか、無理だ。ここで起きることは眠りに対する冒涜だ。ゆえに俺はこのまま惰眠をむさぼり続ける・・・・・・・
「なに言ってるのよ、起きなさいって」
 おっと声に出ていたらしい、気をつけなければ・・・・・・
「そんなに眠っていたいなら、歌でもどう?」
 ああ、歌はいい・・・・・・あれこそ人の文化の象徴だ・・・・・・
「そう、じゃあ出てきて!破滅の歌い手!」
「うおおおおおおおおお!?」
 途端俺はベットから飛び起きた。見るとミリアが本当に破滅の歌い手を召喚しようとしていた。
 彼女の歌はマジで破滅だ、死を呼び込む黒の歌。人にはまず聞かせてはならないのだ。
 俺が起きたことを確認するとミリアはカードをしまった。
「お前なぁ、もうちょっとましな起こし方はないのかよ」
 俺とミリアが付き合い始めてから1年、ミリアは毎日俺を起こしに来てくれるがその起こし方が殺害一歩手前なのが気になる。まぁ、さっさと起きない俺が悪いんだけど・・・・・
「ヒールがさっさと起きてくれればこんなことする必要はないんだよ。それに今日は任務があるって言われてるでしょ?ウィンリィさんのところに行くよ」
「ああ、そうだったな。支度ができたらすぐに行く。先に行っててくれ」
「解ったよ。あ、そうそう」
 部屋を出て行こうとしたミリアが足を止め、俺のほうに振り向く。
「おはよう、ヒール」
「ああ、おはよう、ミリア」



 支度を済ませてウィンリィのところに行くと、そこにはミリアと、何人かの神官仲間がいた。今回の任務は大人数で行くものなのか?
「皆集まったわね、それじゃぁ今回の任務を説明するわ」
 どうやら俺が最後だったらしい、ウィンリィが任務の説明を始める。
「3日前、バール遺跡に瘴気が漂い始めたという報告が入ったの。それで何人かの神官たちを向かわせたんだけど、3日立っても誰も帰ってはこなかった。そこで今回は私も含めたこの6人で第2班を結成、バール遺跡の調査に行くわ」
 瘴気、こことは違う悪魔たちの世界、魔界の空気、人間には非常に有毒で魔力的抵抗のないものなら一瞬で肌を焼かれ事切れる。そんな危険極まりないものが漂いだしただと?一体、何が起こってるんだ?
「任務開始は今から1時間後、それまでは各自自由時間だから、それじゃぁ、解散」
 ウィンリィの口から解散号令が出される。それに伴って、俺たちもそれぞれの場所に散っていた。



 1時間後、バール遺跡正面、なるほど、ここからでもよくわかる。瘴気の溢れ方が半端じゃねぇ。
 不意に、ミリアが俺の服の袖をつかんできた。
「どうした?ミリア」
「うん、なんだか、怖くて・・・・・」
 怯えるようなミリアの目、こいつがここまで怯えるとは、なるほど、たしかに普通じゃないな。
「心配するなミリア、俺が必ず護ってやる」
「うん・・・・・・」
 嘘だった・・・・・護ってやるなんて、口先だけの覚悟だった・・・・・・
 俺はそのことをこの日、心のそこから思い知ることになる。
 そして始まった、バール遺跡調査任務、運命の歯車が、ゆっくりと動き出した・・・・・・・・



あとがき
過去偏だと会話形式の会話が出しにくい・・・・・・・重すぎる・・・・・
Date: 2004/06/24


ACT69:大切なもの
 ついに召喚されたダリアの切り札、デビル・クレイマー、その力の前に俺は、窮地に立たされてしまった。
 なにか、手はないのか?

ヒールLP3900手札1枚(エンジェルパラディン)
場 なし
伏せ なし

ダリアLP3500手札3枚(うち1枚はサージデーモン)
場 デビル・クレイマー(攻撃表示)
伏せ なし

エンジェルパラディン 光属性 ☆6 天使族
ATK2500 DEF1500
常に己を鍛え、ついには大天使たちの中でも精鋭の天空聖騎士へと成長した大天使、その剣捌きを見切れるものはいない。

デビル・クレイマー 闇属性 ☆8 悪魔族:効果
ATK2500 DEF2900
1ターンに1度、自分の墓地にある悪魔族モンスターを1体ゲームから除外することで除外したモンスターと同じ攻撃力、守備力を持つクレイトークン(闇属性 ☆4 功? 守?)を1体特殊召喚できる。クレイトークンを生贄にささげることで相手フィールド上の表側表示モンスター1体の攻撃力を生贄に捧げたトークンの攻撃力ぶんダウンさせる。
このカードは相手モンスターの効果を受けない。

サージデーモン 闇属性 ☆6 悪魔族:効果
ATK2500 DEF1300
このカードは相手の罠カードの効果を受けない。
また、このカードが相手のカードの効果によって場からはなれたとき、自分のデッキからレベル4以下のカード名にデーモンとつくカードを特殊召喚できる。


・・・・・・・さて、どうしたものか・・・・・・
 ミリアの絶対勝つといった手前、ここで負けたら格好がつかない。
「俺はこれでターンエンドだ」
 ライフポイントでは俺が上、だが手札が上級モンスターの、エンジェルパラディンではへたすりゃ次のターンでやられる・・・・・
 このドローにすべてがかかってるってわけか・・・・
「俺のターンだな」
 ちらりとミリアを見る。
 するとあいつは不安で目を見開いていた。
 俺は我知らず舌打をしていた。
 ざまぁねぇなぁ・・・・・・・・
 前を向き、カードをドローするために構える。女にあんな顔されちゃぁ、勝つしかねぇじゃねぇか!
「ドロー!」
 カードを引く、引いたカードは天使の施し、よし、まだチャンスはある。
 早速使用、引いたカードは次元融合、鮮血のワルキューレ、そして天よりの宝札。
 運任せってのは、好きじゃねぇんだけどな・・・・・・
 とりあえず、俺はエンジェルパラディンと鮮血のワルキューレを捨てた。

鮮血のワルキューレ 闇属性 ☆4 天使族:効果
ATK1900 DEF1600
このカードは悪魔族としても扱う。自分の墓地のカードを1枚除外しなければこのカードは攻撃できない。このカードが相手にダメージを与えたとき、相手に500ポイントのダメージを与える。

「いくぜ!天よりの宝札!これで勝負はまだわからないぜ!」
「なに!?この土壇場で引き当てたというのか!?」
 互いに手札が6枚になるようカードをドローする。一応、ミリアの旋律のオーケストラのように俺にもフェニッシュコンボはある。問題は、そのキーカードを引き当てることができるかに掛かっている。
 願わくば、今日の俺の運が、まだ残っていますように。
「チッ」
 思わず舌打、引いたカードの中に求めていたカードはなかった。まぁそれでも、このターンは生き残れるけどな。
「俺はカードを1枚セットして、モンスターをセット、ターンエンドだ」
 今はこれくらいしか対抗手段がない。
「俺のターンだな、ドロー。カードを1枚セットし、手札から魔法カード、愚かな埋葬を発動させる」
 愚かな埋葬・・・・・おそらく、デビル・クレイマーとのコンボカードだろう。厄介なカードを引かれたな・・・・・
「デッキから迅雷の魔王―スカル・デーモンを捨て、デビル・クレイマーの効果発動!スカル・デーモンを除外し、クレイトークンを特殊召喚!」
 黒いスカル・デーモンが現われる。またでかいものが現われたな・・・・・
「さらにシャドウナイトデーモンを召喚し、ナイトデーモンで守備モンスターを攻撃!」
 襲い来るナイトデーモン、だが俺はあわてずにリバースを発動させた。
「リバースカードオープン、和睦の使者、これでこのターンの戦闘ダメージは無効だ」
「無駄な足掻きを、ターンエンドだ」
 使者による和睦は結ばれ、俺の守備モンスター、アギトは無傷だった。
「俺のターン!」
 デッキに手をかける、ここで引く!来い!
「ドロー!」
 勢いよくカードを引く、来た!
「まずは手札から大嵐を発動させる、これでお前のリバースを破壊する」
 嵐が巻き起こり、お互いの場にリバースカードは存在しなくなった。
「光の追放者召喚」
 俺の場に、墓地へと落ちていったカードをすべて除外するバニッシュ効果を持つ光の使者が現れた。これが俺のコンボの布石のひとつ・・・・・
「手札から願いの代価を発動、デッキの上から5枚を墓地に送り、デッキ、墓地、除外ゾーンのどれかから魔法カード、を1枚手札に加える。俺は魂の開放を手札に加えるぞ」
 落ちていったカードたちはすべて光の追放者の効果によって除外されていく。

願いの代価:通常魔法
自分のデッキの上から5枚を墓地に送る。自分はデッキ、墓地、除外ゾーンのどれかにある魔法カードを1枚、手札に加えることができる。

「そして手札からさらに魂開放を発動、俺の墓地にあるカイザー・グライダー、異次元の女戦士、ゾルガ、ブレイドナイト、ケルベク」を除外する」
 死したカードたちの魂が開放されていく。ちなみに、ブレイドナイトとケルベクはサンダーブレイクのコストとカイザー・グライダ召喚の生贄になったモンスターたちだ。
「今、俺は10枚のカードを除外した。ここに条件は整った。今こそ、終焉のとき!カオス・エンド発動!」
「な!?」
 手札から抜き放たれるカード、その魔力が開放されたとき、俺たちの場を黒い嵐が蹂躙していった。
 嵐が収まったころには、何も残っていなかった。
「ば、馬鹿な・・・・・・」
 呆然とするダリア、俺はそこに更なる追い討ちをかける!
「墓地に眠る鮮血のワルキューレとエンジェルパラディンを除外し、来たれ混沌!混沌帝王龍(カオス・エンペラードラゴン)―終焉の使者―!」
 俺の場に、終焉より来たりし龍の皇帝が現れた。
「終わりにするぜ、手札からブレイドナイトを召喚!2体でダイレクトアタック!」
 剣の騎士と終焉の使者の攻撃が決まり、ダリアの体が後方へと大きく吹き飛ばされた。ピクリとも動かない。もう生きてはいないだろう。
 やれやれ、難儀な任務だったぜ・・・・・・・・・





「ヒール、ちょっといいかな?」
 初任務を終え、部屋に休んでいた俺の元に、ミリアがやってきた。
 ムゲに断るわけには行かないので部屋に招き入れる。
「どうした?ミリア・・・・・・」
 ミリアの顔を見て驚いた。その顔は、涙でぬれていたのだ。
「どうしたミリア?なにか、あったのか?」
 俺の問いにもミリアはただ首を横に振るだけだった。
「ヒール・・・・私・・・・・また、ひ、人を殺しちゃった・・・・・」
 こいつは強い、だけど、脆い・・・・・・見ず知らずの人間を殺しただけで心が揺らいでしまうほどに・・・・・
 だからこいつは、決定的に戦いに向いていない。
「もう嫌だよ・・・・・・殺したくなんか、ないよぉ・・・・・・」
 俺はただ、黙ってミリアを抱きしめた。
「・・・・・・ぁ・・・・・」
「大丈夫だ、俺が守るから」
 この少女を守りたい、俺はそのとき、心のそこからそう思った・・・・・・
「俺が命をかけて守るから、お前はもう、戦わなくていいだからそんな顔をしないでくれ、お前が俺に笑ってくれるなら、俺は絶対に負けないから。だから笑ってくれ。お前の笑顔を見せてくれ」
「・・・・・うん・・・・・」
 そして、俺たちは静かに唇を重ねた・・・・・・・・・・

――――いいかヒール、命の価値は、人それぞれ違う、大切なのは、何が自分にとって大切な命なのか、見極め、そしてその大切な命を守り抜くことだ。

カイ、あんたの言ったこと、わかったような気がするよ・・・・・


あとがき
今回はなんか決闘以外のところで文章に気を使った気がします・・・・・
Date: 2004/06/23


ACT68:1対1
 ミリアの速攻戦術でグリアは倒した。残るは兄のダリアのみ、このまま一気に決めてやる。



「俺はこれでターンエンドだ」
 エンド宣言、そしてターンはダリアへと移っていく。
「俺のターンだな」
「ちょっと待った」
 そこに待ったをかけたのはもちろん俺だ。ダリアは不機嫌な顔で俺をにらんできた。
「なんだ?」
 俺は一瞬、ミリアの横顔を見て、再び前を向いた。
「ここから先は、俺とあんたのさしでやろうぜ」
「え!?」
 驚きのミリアの声、俺はミリアのほうを向き、そして言った。
「ミリア、もういい、後は俺に任せろ。あいつ一人くらい、俺一人で充分だ」
「でも・・・・・・・」
 逡巡するミリア、まぁ、普通ならそうだな。だから俺は笑いかけてミリアに言った。
「大丈夫、俺は負けんよ、それに、これ以上、お前に見せ場奪われるのもちょっと癪だしな」
「・・・・・・うん、わかった。じゃぁ後は任せるね」
 そう笑いながらデッキを回収しようとするミリア、そこにダリアが声をかけてきた。
「まて、まだ俺は認めたわけではないぞ」
「認めるさ、あんたはそうするしかない」
 だから俺は言ってやった。
「ただでさえ弟がやられて2対1になってんだ。それなら1対1で2回やって俺たちを各個撃破したほうが都合が良い。違うか?」
「・・・・・・いいだろう、ここからは1対1だ」
 よし、かかった・・・・・・
 正直、これ以上ミリアを戦わせるのは気が引ける。
 こいつは優しすぎる。相手を倒したあと、必ず後悔した顔を見せる。
 俺はそんな顔、見たくねぇ・・・・・・
「じゃぁ再開だ、あんたのターンだぜ」
「ああ、ドロー!」

ヒールLP6900手札1枚
場 エンジェルパラディン(攻撃表示)
伏せ なし

ダリアLP4300手札4枚
場 なし
伏せ なし

エンジェルパラディン 光属性 ☆6 天使族
ATK2500 DEF1500
常に己を鍛え、ついには大天使たちの中でも精鋭の天空聖騎士へと成長した大天使、その剣捌きを見切れるものはいない。

「まずはリバースカード、リビングデットの呼び声を発動させる」
 蘇生カード、これで生贄を確保するつもりか?
 ダリアのフィールドに闇があふれ出し、それが徐々にモンスターの形を成してくる。
「まずはこの効果でクリッターを蘇生させる。そして手札からジャイアントウイルスを召喚する」
 現れたのは、もはやモンスターともいえないおぞましい紫色の物体。
 ・・・・・おかしい、なぜ奴は生贄召喚でサージデーモンを召喚しなかった?奴の効果なら、アドバンテージが取れたのに・・・・・
「さらに手札からダブルアタッカーを発動させる!」
「なに!?」
 クソ!そういうことかよ!
「やはり知っていたか、このカードの効果を!」
 同じ攻撃力を持つもの同士がダイレクトアタック可能状態にする魔法カード、発動条件はちょっときついがこのカードの効果は強力だ。

ダブルアタッカー:通常魔法
自分の場に、同じ攻撃力を持つ2体のモンスターが存在しているときに発動可能。それらのモンスターはこのターン、直接攻撃が可能となる。このターン、その2体のモンスターしか攻撃できない。エンドフェイズにそれらのモンスターを破壊する。

「攻撃!」
 攻撃命令を受けて、小型の悪魔と悪魔のウイルスが俺に突進攻撃を仕掛けてきた。
「ぐぅ!」
「ヒール!」
 歯を食いしばって耐える俺、その様子をミリアが心配そうに眺める。
 そんなことする必要なねぇよ、俺は、負けねぇからな・・・・・
「カードを1枚セットし、ターンエンドだ」
 エンドフェイズにクリッターとジャイアントウイルスは墓地へと消えた。そしてダリアはクリッターの効果でダークジェロイドを手札に加えた。

ヒールLP6900→4900手札1枚
ダリアLP4300手札3枚

「俺のターンだ!ドロー!」
 勢いよくカードをドローし、引いたカードを手札に加える。
 奴の場には何もない、ここは攻めて様子を見る!
「エンジェルパラディン!攻撃だ!閃光一閃」
 煌く銀光、だが今回は謎の物体がその攻撃を受け止めた。
「な!?」
「残念だったな、伏せておいたカード、ヴェノム・アーマーを発動させたのだ」
 エンジェルパラディンの一撃を受け止めたのは、魔人が愛用していた闇の鎧、持ち主が力尽きても、その有り余る魔力で活動を続ける呪われた鎧・・・・・・
「ヴェノムアーマーの守備力が3000、さぁ、どうする?」
「攻撃はしない、カードを1枚セットしてターンエンドだ」

ヴェノム・アーマー:通常罠
このカードは発動後モンスターカード(闇属性 悪魔族 功0 守3000)となり守備表示でモンスターゾーンに特殊召喚する。
このカードは攻撃できずまた、罠カードとしても扱う。

「俺のターンだ!ドロー!強欲な壷発動!」
 ドロー強化の魔法カード、いやな場面で引かれたな・・・・・
「ククク、いくぞ、手札から早すぎた埋葬を発動、800ポイントのライフを支払い蘇生させたモンスターとヴェノム・アーマーを生贄にささげ、デビル・クレイマー召喚!」
 現れたのは、一人の老人、だがその目は狂気に彩られ、伸びきった髪は白く、まるで鬼のよう。とても人間とは思えない。
「そしてこの瞬間、デビル・クレイマーの特殊能力発動!」
 突然、地面に亀裂が走り、そこから黒い闇があふれ出した。
「な、なんだ・・・・?」
「なに、これ・・・・?」
 黒い闇は徐々に人型を作り出していった。
「なに!?これは・・・・・」
 それはまさしく、全体が黒いが間違いなく、ジェノサイド・キングデーモンだった。
「これがデビル・クレイマーの効果だ。1ターンに1度、自分の墓地の悪魔族モンスターを除外することでそのモンスターと同じ能力値のクレイトークンを召喚できるのだ。さらに!クレイトークンの力はこの程度ではない!クレイトークンよ、天空の聖騎士に取り憑け!」
「な!?」
 突如、黒いキングデーモンが黒い霧状となり、それがそのままエンジェルパラディンの中へと入っていった。
 エンジェルパラディンはもがき苦しみだし、そのまま地面にひざまづいてしまった。
「こ、これは!?」
「クレイトークンは、取りついた相手の攻撃力をそのトークンの攻撃力分下げることができる!これでその天使は無力化したぞ!」

エンジェルパラディン攻撃力2500→500

「行くがいい!デビル・クレイマーで攻撃!」
 迫る狂気の老人、仕方ない!
「リバースカードオープン!モンスターレリーフ!エンジェルパラディンを手札に戻し、代わりに異次元の女戦士を特殊召喚!どうだ!これでも攻撃できるか!?」
 異次元の女戦士は戦闘を行ったモンスターを異次元へと連れ出す特殊な戦士カード、こいつにうかつに攻撃することはできない!
「フン!なめるなぁ!デビル・クレイマー!異次元の女戦士に攻撃!」
「なに!?」
 馬鹿な!?せっかく召喚した切り札をわざわざ除外させる気か!?
 予想通り、狂気の老人が異次元の女戦士を葬り去る。
 だがここからは俺の予想通りではなかった。
 本来ならここで除外されるはずのデビル・クレイマーは場にとどまり続けているのだ。
「なんだと・・・・・」
「デビル・クレイマーは、モンスターの効果を受けない。その程度の浅知恵で攻略できると思うな」

デビル・クレイマー 闇属性 ☆8 悪魔族:効果
ATK2500 DEF2900
1ターンに1度、自分の墓地にある悪魔族モンスターを1体ゲームから除外することで除外したモンスターと同じ攻撃力、守備力を持つクレイトークン(闇属性 ☆4 功? 守?)を1体特殊召喚できる。クレイトークンを生贄にささげることで相手フィールド上の表側表示モンスター1体の攻撃力を生贄に捧げたトークンの攻撃力ぶんダウンさせる。
このカードは相手モンスターの効果を受けない。

 まずいな、こりゃ・・・・・・・・


あとがき
今回のタッグデュエルも長いなぁ・・・・・
次回あたり決着のしたいものです。
Date: 2004/06/21


ACT67:天使の猛攻
 加速していくミリアの戦術、この速効性もミリアの武器の一つ、普段は物静かだが時として何よりも激しく唸る、これぞ楽師デッキの真髄。
 この戦術に対応できるのは同じく速効性に重点を置いたウィンリィのマジシャンデッキくらいだろう。
 ミリアの戦術は、止まらない・・・・・・・

ヒールLP8000手札2枚
場 カイザー・グライダー(攻撃表示)
伏せ なし

ミリアLP5400手札2枚
場 白銀の楽師(攻撃表示)、紅の楽師(攻撃表示)、死者の歌い手(攻撃表示)
伏せ なし

グリアLP7600手札4枚
場 デーモンソルジャー(行動不能)
伏せ なし

ダリアLP4800手札4枚
場 サージデーモン(攻撃表示)
伏せ1枚

白銀の楽師 光属性 ☆5 魔法使い族:楽師
ATK1900 DEF1600
このカードは場に1枚しか存在できない。
このカードが召喚、特殊召喚されたとき、自分はカードを1枚ドローする。このカードが表側表示で存在する限り、自分の場に楽師モンスターが特殊召喚されたとき、カードを1枚ドローできる。
自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在するとき、このカードは相手プレイヤーの魔法の効果を受けない。
このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキから同名カードを1枚、手札に加えてもよい。

紅の楽師 炎属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK1700 DEF1200
このカードは場に1枚しか存在できない。このカードが表側表示で場に出ている限り自分の場に出ている楽師モンスターはすべて攻撃力が300ポイントアップする。また自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在する場合、このカードは魔法カードの対象にならない。
このカードが戦闘で破壊された場合、デッキ、墓地から同名カードを1枚手札に加えてもよい。

サージデーモン 闇属性 ☆6 悪魔族:効果
ATK2500 DEF1300
このカードは相手の罠カードの効果を受けない。
また、このカードが相手のカードの効果によって場からはなれたとき、自分のデッキからレベル4以下のカード名にデーモンとつくカードを特殊召喚できる。

 展開されていくミリアのモンスターたち、ミリアの奴、このターンで決める気か?
それから忘れるところだったがミリアはサイレントコンダクターの遺言効果であらかじめ紅の楽師を手札に加えていた。(作者ミス)
「ここで私は死者の歌い手の効果を発動!」
 ミリアの効果発動と共に死者の歌い手はその身を黒い闇の粒子に分解していく・・・・・・・
 消え行く体で歌う彼女の歌は、まるで自らの鎮魂歌のようだった。
「むぅ、これは・・・・・」
「何だよそりゃぁ!」
 驚愕の二人、そしてミリアの場に出ていた死者の歌い手が完全に消えたとき、あいつの場に新たなモンスターが出現していた。
「死者の歌い手はね、自らの身を捧げて死者を蘇らせるんだよ!死から蘇れサイレントコンダクター!」
 歌い手の犠牲の上に蘇生したのは、仮面をつけた沈黙の指揮者、その無機質な目が、奴らを見つめていた。

死者の歌い手 闇属性 ☆3 魔法使い族:楽師
ATK800 DEF1200
自分の場に表側表示で存在するこのカードをゲームから除外することで自分の墓地にあるモンスターを1体、表側攻撃表示で特殊召喚することができる。

サイレントコンダクター 闇属性 魔法使い族:楽師
ATK1600 DEF1300
このカードが場に表側表示で存在する限り1ターンに1度、魔法、罠、モンスターの効果の発動を無効化できる。
また、このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキから楽師カードを1枚、手札に加えることができる。ただし、コンダクター、指揮者と名がついたカードは選択できない。

「そして紅の楽師の効果で私の場の楽師たちがパワーアップ!」
 紅の楽師の演奏を聞き、闘争本能を刺激された楽師たちの力が増していく。

白銀の楽師攻撃力1900→2200
紅の楽師攻撃力1700→2000
サイレントコンダクター攻撃力1600→1900

「まだまだ!一気にいくよ!手札から魔法カード、交わる色彩を発動!」
 さらに展開されていくミリアの楽師魔法、そしてその1枚1枚が奴らを追い込んでいく。
「交わる色彩は、このターン、自分の場に色のついた楽師が存在していたとき、デッキから色のついた楽師を特殊召喚できる!もっとも、私は次のドローフェイズをスキップしなくちゃいけないんだけどね。出てきて!蒼天の楽師!」
 ミリアの呼びかけにこたえて現れたのは青き楽師、その優雅な仕草は、まさに蒼を連想させる。

蒼天の楽師 水属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK1200 DEF2100
このカードは場に1枚しか存在できない。このカードは召喚時に守備表示になり守備表示のまま攻撃できる。このカードが表側表示で存在する限り、自分の場の楽師モンスターはすべて守備表示のまま攻撃できる。また、自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在する場合、このカードは罠カードの対象にならない。
このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキか墓地から同名カードを1枚手札に加えてもよい。

交わる色彩:通常魔法
自分の場にカード名に色の種類がついた楽師モンスターが存在するときのみ発動可能、次の自分のドローフェイズをスキップする代わりにデッキから色の種類がついた楽師モンスターを1体、特殊召喚できる。

「さらに!蒼天の楽師が特殊召喚されたことにより白銀の楽師の効果が発動!デッキから1枚ドロー!」
 引いたカードを見てミリアの顔が輝く、どうやら引いたようだな、最後のカードを、まったく、たいした強運だ。
「これで終わり!手札から魔法カード、静寂のソナタ発動!」
「なんだとぉぉぉ!」
「くぅ・・・・・」
 相変わらずのオーバーリアクションのグリア、もう無視だ・・・・
 3人の色の楽師たちが奏でるソナタ、それが相手のカードの力を失わせていく・・・・・・

静寂のソナタ:通常魔法
自分の場に紅の楽師、蒼天の楽師、白銀の楽師が存在するときのみ発動可能、このターン、相手は魔法、罠、モンスターの効果を発動できず、すでに発動している効果も無効化される。

「いっけー!楽師たち!全員でグリアに攻撃!」
 向かっていく楽師軍団、奴らに防ぐ手立てはない!
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
 絶叫、その声すらもかき消していく楽師たちの音の奔流。

ヒールLP8000手札2枚
ミリアLP5400手札0枚
ダリアLP4800手札4枚
グリアLP7600→0

 後に残ったのは、倒れ伏すグリアの姿だけだった。
「・・・・・ターン終了」
 うつむき加減でエンド宣言をするミリア、グリアはピクリとも動かない、おそらくあれでは助かるまい。
 いつもそうだ、ミリアは相手のライフを0にすると決まってこういう表情をする。後悔しているような表情、その顔を見るたびに俺は思う。
―――――――そんな顔をしないでくれ・・・・・・

―――――――代わりに、俺が汚れるから・・・・・

「チッ」
 舌打ちと共に頭を振り余計な考えを振り払う。
 今はこの決闘に集中しろ、そうしなければやられるだけだ・・・・
「俺のターンだ!ドロー!」
 無駄な考えを断ち切るかのように、俺はカードをドローした。
 そして場を見渡す、奴の場に出ているサージデーモンは攻撃力2500とかなり高い、だが俺のカイザー・グライダーにも特殊能力がある。
 ここはこいつで自爆特攻をしかけ、その後に他のモンスターでダイレクトを決めることが一番だな・・・・・
「まずはゾルガを召喚し、カイザー・グライダー!サージデーモンに攻撃!」
 再び飛び上がる金色の翼竜、そして今度は巨大な悪魔に向かってその爪を振り払う!
 だが今回は前のように容易くなぎ払うことはできなかった。
 あろうことか、悪魔は翼竜の爪を、その手に持った槍で受け止めたのだ。
 そしてそのまま槍を旋回させ、その穂先が翼竜の胴体を貫いた。
「この瞬間!カイザー・グライダーの効果を発動!翼竜よ!その翼で死に際を際立たせろ!」
 金色の翼竜は最後の力を振り絞ってその巨大な翼を羽ばたかせた。
 突然の強風、完全に油断していた巨大悪魔はそのまま吹き飛ばされ主の手札へと戻っていった。
 だがそこに変化が起こった。
「なに!?」
 ダリアの場になぜか、王冠をつけた悪魔、ジェノサイド・キングデーモンが現れたのだ。
「一体、なぜ・・・・?」
「サージデーモンは、相手のカードの効果によって場からはなれたとき、デッキからレベル4以下のデーモンを1体、呼び寄せることができるんだよ」
 なるほどな、なら、仕方ないか・・・・・・
「なら俺はこの瞬間、手札から速攻魔法、サクリファイスマジックを発動させる。ゾルガを生贄にささげ、いでよ!エンジェルパラディン!」
「なに!?」
 驚愕のダリアの声、そして俺のゾルガの姿が消え、代わりの現れたのは天空の聖騎士、その剣はまっすぐにジェノサイド・キングデーモンに突きつけていた。
「攻撃だ!エンジェルパラディン!閃光一閃!」
 きらめく一振りの白刃の刃、一瞬の交錯後、ジェノサイド。キングデーモンの体は真っ二つに分かれた。

サクリファイスマジック:速攻魔法
バトルフェイズ中にこのカードを発動させる場合、1000ライフポイントを支払う。自分のフィールド上モンスター1体を生贄にし、手札からレベル6以下のモンスター1体を特殊召喚できる。

エンジェルパラディン 光属性 ☆6 天使族
ATK2500 DEF1500
常に己を鍛え、ついには大天使たちの中でも精鋭の天空聖騎士へと成長した大天使、その剣捌きを見切れるものはいない。

ヒールLP8000→6900手札1枚
ミリアLP5400手札1枚
ダリアLP4800→4300手札4枚

「ぐぅ・・・・ッ!」
「このまま、終わりにしてやる。お前も弟と一緒のところにいきな」
 苦痛の声を上げるダリアに向かって、俺は不敵な笑みと共に言った。


今回あとがきはお休みです。
Date: 2004/06/20


ACT66:加速する音
 ミリアのモンスターたちの攻撃が成功し、奴らにダメージを与えることができた。
 もっとも、与えたダメージは微々たる物だが、相手に先にダメージを与えられたということは多少精神的に追い詰められる要因となる。
 先手を取ったことが有利に運ぶと良いんだがな。

ヒールLP8000手札4枚
場 守備モンスター1体
伏せ なし

ミリアLP8000手札4枚
場 サイレントコンダクター(攻撃表示)、眠れる森の歌い手(攻撃表示)
伏せ 1枚
ダリアLP7200手札4枚
場 守備モンスター1体
伏せ なし
グリアLP7600手札5枚
場 なし
伏せ なし

サイレントコンダクター 闇属性 魔法使い族:楽師
ATK1600 DEF1300
このカードが場に表側表示で存在する限り1ターンに1度、魔法、罠、モンスターの効果の発動を無効化できる。
また、このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキから楽師カードを1枚、手札に加えることができる。ただし、コンダクター、指揮者と名がついたカードは選択できない

眠れる森の歌い手 闇属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK800 DEF2000
 このカードが召喚、反転召喚、特殊召喚されたとき、相手モンスター1体を指定する。
 指定したモンスターはエンドフェイズまで、攻撃と守備、表示形式の変更ができない。

 先ほどの攻撃でミリアのターンは終了したのでダリアの守備モンスターは再び行動を開始し、今はグリアのターンだ。さてどうする・・・・?
「俺様のターンだ!ドロー!カードを1枚セットし、来な!デーモンソルジャー!」
 現れたのは、身の丈ほどの大剣を手にした悪魔の戦士、特に特別な効果などはないが攻撃力1900はなかなか侮れない。
「そしてぇ、女ぁ!てめぇの眠れる森の歌い手に攻撃だ!」
 デーモンソルジャーの、その巨大な剣がミリアの歌い手に迫るその刹那、彼女のリバースはすでに発動していた。
「甘いよ!リバースカードオープン!深き森の子守唄!」
 リバースが翻ると共に、あたりに歌声が響き渡る。
 その歌声を聴いたデーモンソルジャーとダリアの守備モンスターは、深い深い眠りの中へと落ちていった。
「くそ!ターンエンドだ!」
 グリアの顔に苛立ちの色が見える、よしよし、このまま奴の精神をどんどん追い詰めていこう。

深き森の子守唄:通常罠
手札を2枚捨てる。発動ターンに相手の場に出ているモンスターすべては、2ターンの間攻撃と防御、表示形式の変更ができない。

「俺のターンだな、ドロー」
 静かにカードをドローする。手札に舞い込んできたのはカイザー・グライダー、ここで上級モンスターを召喚できれば俺たちはかなり優位に立てるな。
「俺は場の守備モンスターを生贄にささげ、カイザー・グライダーを召喚する!」
「な!?」
「・・・・・・・」
 光と共に現れしは金色の翼竜、その姿を見てグリアは驚愕の声を上げたがダリアは特にこれといったリアクションはしなかった。特に動じてはいないようだ。
「いくぜ!カイザー・グライダーでダリアにダイレクトアタック!」
 翼竜が大きく空へと飛翔し、上空からの急激な滑降、そしてそのまままったく停滞せずに翼竜の巨大な爪がダリアをなぎ払う!
「ぐぅ!」
 吹き飛ばされるダリア、これで奴のライフは大きく削れた。
 このまま一気に叩きのめしてやる!
「カードを1枚セットして、ターンエンドだ!」
 無論、俺もここでターンを終了するほど馬鹿でもない。ちゃんと保険としてカードを伏せておく。

ヒールLP8000手札3枚
ミリアLP8000手札2枚
グリアLP6600手札4枚
ダリアLP7200→4800手札4枚

「俺のターンだな、ドロー」
 静かにカードをドローするダリア、そして次の瞬間、俺たちは奴の実力を思い知らされた。
「しゅびモンスターのクリッターを生贄にささげ、サージデーモンを召喚する」
 現れたモンスターは、全身に黒光りのいかつい鎧を身にまとった巨大な悪魔、その手にはやはり巨大な槍が握られていた。鎧は黒、そして悪魔の体は銀、それがその悪魔の威圧感をさらに高めている。
「まずはクリッターのサーチ効果を使用し、デッキからジャイアントウイルスを手札に加える。そしてサージデーモンで女、貴様の眠れる森の歌い手を攻撃!」
 迫り来る巨大悪魔、その巨大な槍を旋回させ、悪魔がミリアの歌い手に襲い掛かる!
 だが俺はそれを黙って見過ごすはずがないだろ!俺はリバースを発動させた。
「リバースカードオープン!サンダー・ブレイク!これでお前のサージデーモンを破壊する!」
 雷が巨大悪魔に向かって放たれた!だがサージデーモンはその雷を槍の一振りでなぎ払いやがった。
「な!?」
「サージデーモンに罠は効かない。その程度の雷など、この悪魔にとっては槍の一振りで払えるものに過ぎん」
 サージデーモンの槍が再び旋回し、眠れる森の歌い手を貫く。歌い手は叫び声ひとつ上げずに消えていった。
「くぅ・・・・ッ!」
「ミリア!」
「だ、大丈夫だよ、これくらい」
 だが奴らはこの程度で許してくれるほど甘くはなかった。
「そうか、なら更なる一撃にも耐えられるかな?グリア」
「おうよ!リバースカードオープン!ダブルアタック!こいつで兄貴のサージデーモンを指定するぜ!」
「なに!?」/「え!?」
 翻るグリアのリバース、そしてダリアのサージデーモンが再び攻撃を開始する。狙いはもちろん、ミリアのサイレントコンダクター・・・・・・・
 切り返すように翻った巨槍が仮面の指揮者を貫く。
「あぅ・・・・・ッ!」
 苦痛の声を上げるミリア、だが俺にはどうすることもできなかった。
「最後に、カードを1枚セットしてターンエンドだ」

ヒールLP8000手札2枚
ミリアLP8000→5400手札2枚
グリアLP7600手札4枚
ダリアLP4800手札4枚

ダブルアタック:速攻魔法
自分の場のモンスター1体を選択する。選択したモンスターはこのターンバトルフェイズ中にもう1度攻撃することができる。

サージデーモン 闇属性 ☆6 悪魔族:効果
ATK2500 DEF1300
このカードは相手の罠カードの効果を受けない。
また、このカードが相手のカードの効果によって場からはなれたとき、自分のデッキからレベル4以下のカード名にデーモンとつくカードを特殊召喚できる。

「私のターン!ドロー!」
 ミリアのスタンバイフェイズ、そのときあいつの場に変化が起こった。
 突然、光の粒子があいつの場に集まりだし、それがひとつの人型を作り出した。
「な、なんだぁ!?」
「むぅ・・・・・」
 奴らが驚愕の声を上げる。俺も声には出してないが充分に驚いていた。
 やがて粒子が放っていた光が消え、現れたのは金色の髪と青い衣装をなびかせた一人の女歌手、
「再生の歌い手特殊召喚!このカードはね、破壊されずに墓地に置かれたとき、次の自分のスタンバイフェイズに特殊召喚できるのよ!」

再生の歌い手 光属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK1200 DEF1300
このカードが破壊されずに墓地に送られたとき、次の自分のスタンバイフェイズにこのカードを特殊召喚できる。

「さらに!再生の歌い手を生贄に捧げ、白銀の楽師召喚!」
 ミリアの場に先ほどの歌い手は消え、代わりに現れたのは髪、瞳、そして衣装までもが銀色の女楽師、手にする楽器はコントラバス。
「白銀の楽師が特殊召喚されたことにより、効果を発動!カードを1枚ドロー!」

白銀の楽師 光属性 ☆5 魔法使い族:楽師
ATK1900 DEF1600
このカードは場に1枚しか存在できない。
このカードが召喚、特殊召喚されたとき、自分はカードを1枚ドローする。このカードが表側表示で存在する限り、自分の場に楽師モンスターが特殊召喚されたとき、カードを1枚ドローできる。
自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在するとき、このカードは相手プレイヤーの魔法の効果を受けない。
このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキから同名カードを1枚、手札に加えてもよい。

ミリアの戦術は止まらない。
「さらに!手札からソニックフォーメーション発動!出ておいで!紅の楽師、死者の歌い手!
「なんだとぉぉぉぉぉ!」
 大げさなリアクションのグリア、だがそれもうなずける、いっきに3体のモンスターがミリアの場に並べばな。
「ソニックフォーメーションは、私の場に楽師モンスターがいる場合、手札の楽師モンスターを2体まで特殊召喚できる!さらに楽師モンスターが特殊召喚されたから私はカードを2枚ドローする!」

ソニックフォーメーション:速攻魔法
自分の場に楽師モンスターがいるときのみ発動可能、手札にある楽師モンスターを2体まで特殊召喚できる。エンドフェイズにこのカードの効果で特殊召喚したモンスターをすべて手札に戻す。

さらにミリアの戦術は加速していく・・・・・・


あとがき
なんか過去偏にはいってからヒールの活躍が少ないような気がしますね・・・・・・・
Date: 2004/06/20


ACT65:合否判定
卒業試験決闘終了後、いつの間にか俺の背後に移動していたウィンリィ・・・・・・・
俺の額に冷や汗が流れる。
「ここまでのようね、それじゃぁ合否判定を下すわ」
唾を飲み込む音がやけに大きく感じる。
合格ならはれて一人前の神官にして召喚士・・・・・
不合格なら再びあの地獄に逆戻り・・・・・・
まさにデット・オア・アライブ・・・・・・・・
ウィンリィの口から言葉が紡ぎ出される・・・・・
この決闘、俺は無様にも負けちまった・・・・・
合格の可能性は低い・・・・・・
俺はただ黙って目をつぶってせめて2回目の修行(拷問)は毎日意識を保てるように祈った・・・・・・
「判定は・・・・・・」
時が止まる瞬間・・・・・・
「合格よ♪」
「え?」
思わず顔を上げる。
あげた先には笑顔のウィンリィ
そしてその後ろで飛び跳ねてるミリアだ。
「やったねヒール!合格だよ!」
「マ、マジか・・・・・?」
「当然、こんなときに冗談は言わないわ」
「で、でも俺、負けたぜ?」
「誰が勝ったら合格って言ったのよ」
「・・・・・へ?」
 たぶん、このときの俺はかなり間抜けな顔をしていたんだと思う。
 見たことはないが鳩が豆鉄砲喰らったような感じの顔なんだろう。
「そもそもミリアはうちの神官のNO2よ?いくら才能があるからっていっても召喚術やカードを覚えてまだ1年のあなたが勝てるわけないじゃない」
「な!?」
「それにねヒール、そもそもこの試験自体に合否判定なんかないのよ」
「なに?」
 再び俺は鳩が豆鉄砲を食らったような抜け面を作ってしまう。
「いいヒール、私があなたに対して行った修行はね、本来の私の修行メニューを3倍の速さでやったものなの。通常なら私の召喚術の修行は3年かけるところをあなたは1年で達成した。それだけでもうそこらの神官よりも上の実力を得ているのよ」
「・・・・・・・・・・」
 絶句するしかなかった・・・・・・
 つまり何か?俺はずーっとウィンリィの掌の上だったと、そういうわけか?
「とりあえず、合格おめでとう、ヒール」
「お、おう・・・・・・」
なんか素直に喜べないがまぁいいだろう。
「よかったね、ヒール!」
ミリアの言葉にも俺は呆けたままだった。
正直実感がわかない・・・・・・
「さてと、それじゃぁヒール、早速神官初仕事をやってもらおうかしら」
「あ?」
「ヒール、それとミリア、あなたたちはこれからここから東にあるバール遺跡に言ってそこに立てこもっているA級賞金首のライド兄弟を捕らえてきて、もちろん、生死は問わないわ」
この時代、神官たちはただ宗教を広めるだけじゃない。
実際は神のカードの守護、市民たちや国からの依頼を受け野良モンスターの排除や逃げ込んだ賞金首の逮捕なども担当している。
しかしこの場合、報酬なんて出やしない。まぁ、神官団のほうに賞金や報酬がいっちまうから仕方がないんだが・・・・・
「わかった、生死問わずでいいんだな?」
一応確認しておく、うっかり殺しちまって後から文句言われるのはかなわないからな。
「ええ、ミリア、ヒールのサポートをお願いね」
「はい、行こう、ヒール」
「おう」
こうして俺の神官初仕事が始まった。




 しばらくして、俺たちの前に崩れかけた建物が現れた。
遺跡、一般にそう呼ばれるものは、たいていは古代人が建てた居住区だったりするが、ごくまれに儀式的なものを行っていた祭壇や神殿が発見される。
 これこそ遺跡、地上の建物は崩れてしまっているが地下の施設はまだ残っている。こういう技術を使用できるのはやはり今よりはるかに優れた技術を持っていた古代人ならではだろう。
「ここか・・・・・」
「うん、行こう、ヒール」
「ああ・・・・・」
 ミリアと共に遺跡に入り込んだ。



「なんだお前ら?また賞金首か?」
 遺跡に入ってからしばらく歩いたところに大きな広場に出た。そこの真ん中に、ターゲットのライド兄弟はいた。
 外見は兄のダリア=ライドは腰まで届く黒い長髪、そして鷹のように鋭い目。
 この男、かなりの人間を殺してきているな・・・・・
 もう一人の弟のグリア=ライドのほうはどうでもいい、兄のほうとは対照的に髪を短く刈りそろえている。その目は兄の高のような眼と違いどちらかといえば爬虫類のような目だった。
「ライド兄弟だな、お前たちを逮捕する」
 俺は要件だけをあいつらに簡単に告げた。ミリアはさっきから一言も喋ってはいない。今回はあくまで俺のサポートに徹するってわけか・・・・・
「なるほど、だが俺たちとて、ただで捕まるわけにはいかんな」
 立ち上がるダリア、そしてデッキを構える。おもしろい、そうでなくてはつまらないしな・・・・・
 俺もデッキを構える、そして同じくミリアとグリアも・・・・
「人数はちょうど4人、タッグデュエルと行こうじゃないか」
「いいだろう、ミリア、いけるな?」
「大丈夫だよ!やろう!」
「行くぞグリア、油断するなよ」
「解ってるぜ!兄貴!」
『決闘!』
 4人の声が遺跡に響いた。

タッグデュエルルール
・すべてのプレイヤーは1ターン目に攻撃することができない。
・自分のパートナーのターンならば自分の場に伏せていたカードが通常魔法でも発動できる。
・自分のパートナーの場にモンスターが1体もいない場合、自分の場の守備表示モンスターに相手モンスターの攻撃を受けさせても良い、ただし、これは1ターンに一度しかできない。

今回のターンの流れる順番
ミリア→グリア→ヒール→ダリア

ヒールLP8000手札5枚
ミリアLP8000手札5枚
ダリアLP8000手札5枚
グリアLP8000手札5枚

「私のターンからだね!ドロー!カードを1枚伏せて、モンスターを守備表示にしてターンエンド!」
 ミリアの行動は先行1ターン目の常套手段、手堅く行くミリアらしいな。
 次はグリアのターンか、一体どんなデッキなんだ?
「俺のターンだな!ドロー!ヘヘヘ、ニュードリア召喚!ターンエンド!」
 カードを伏せない?先行ターンだからと安心しているのか、それとも単に俺たちをなめているのか、あるいはただの馬鹿か・・・・考えていてもしょうがないな。とりあえず、俺は俺にできることをやっておこう。
「俺のターンだな、ドロー」
 引いたカードを手札に加える。
 手札を見渡すが奇策となるものが思いつかない。結局俺もミリアと同じくカードとモンスターを1枚ずつセットしてターンを終了した。
「俺にターンだ、ドロー」
 ゆっくりとカードを引くダリア、さて、弟のほうはモンスターだけだったが、兄貴のほうはどうするつもりだろうか?
「俺はモンスターをセットして、さらにリバースカードをセット。ターンエンドだ」
 裏側のカードが2枚、弟と違って兄貴のほうは必要以上に情報を漏らすことはしないらしい。
「私のターンだね!ドロー!守備モンスターを反転召喚!出ておいで、眠れる森の歌い手!」
 ミリアの場に出ていたモンスターの正体があらわになる。そこに現れたのは、黒いフード付きのマントに身を包んだ1人の女性、フードに顔が隠れていて表情が読み取れない。
「眠れる森の歌い手が召喚、反転召喚、特殊召喚されたとき、相手モンスター1体を夢の淵に送り込む!彼女の歌でダリアの守備モンスターを行動不能にするよ!」
 ミリアの言葉と共に眠れる森の歌い手がその喉から美しい歌声を発する。
 その歌声が、ダイアの場の正体不明のモンスターを眠りへと落とす。

眠れる森の歌い手 闇属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK800 DEF2000
 このカードが召喚、反転召喚、特殊召喚されたとき、相手モンスター1体を指定する。
 指定したモンスターはエンドフェイズまで、攻撃と守備、表示形式の変更ができない。

「・・・・・・・」
 自分のモンスターは行動不能となったというのに、ダリアは顔色ひとつ変えない。何か罠を仕掛けてあると考えるのが妥当だな。
「さらにサイレントコンダクターを召喚して、サイレントコンダクターでニュードリアを、眠りの森の歌い手でダリアをそれぞれ攻撃!」
 ミリアの命令を受け、二人の楽師たちがそれぞれの標的に襲い掛かる。
「それは困るな、リバースカードオープン、攻撃の無力化、これでこのターン、俺たちは戦闘ダメージを受けない」
 やはり罠を仕掛けていたか、だが!
「そうはさせねぇぜ!リバースカードオープン!トラップ・ジャマー!」
「なに!?」
 割り込む形で翻る俺のリバース、そして今度こそダリアの顔に驚愕の色が出た。
 攻撃を受け流す時空の渦は罠封じの呪印によってかき消され、ミリアの楽師たちがそれぞれの標的に攻撃を決めた。
「ハハハ!馬鹿が!この瞬間、俺様のニュードリアの効果が発動!お前のサイレントコンダクターを破壊・・・・・しない!なんでだ!?」
「残念でした♪私のサイレントコンダクターは相手の行動を1度だけ無効化できるのよ♪」

サイレントコンダクター 闇属性 魔法使い族:楽師
ATK1600 DEF1300
このカードが場に表側表示で存在する限り1ターンに1度、魔法、罠、モンスターの効果の発動を無効化できる。
また、このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキから楽師カードを1枚、手札に加えることができる。ただし、コンダクター、指揮者と名がついたカードは選択できない。

ヒールLP8000手札4枚
ミリアLP8000手札4枚
ダリアLP8000→7200手札4枚
グリアLP8000→7600手札5枚

「私はこれでターンエンドだよ」
 まだまだこのタッグデュエルは始まったばかり、この程度で終わるような奴らじゃないはずだから、何かしら波乱があるだろうな。


今回あとがきはお休みです。
Date: 2004/06/18


ACT64:決着
ついにミリアの切り札、旋律のオーケストラが発動しちまった。
あのカードは強力極まりねぇ。何か、対抗手段はあるのか?

ヒールLP6800手札1枚
場 エンジェルパラディン(攻撃表示)、ダークエンジェル(攻撃表示)
伏せなし

ミリアLP3000手札0枚
場 紅の楽師(攻撃表示)、蒼天の楽師(守備表示)、黄色の楽師(守備表示)、フィールド魔法:賛美歌の聖域
旋律のオーケストラ発動
伏せなし

エンジェルパラディン 光属性 ☆6 天使族
ATK2500 DEF1500
常に己を鍛え、ついには大天使たちの中でも精鋭の天空聖騎士へと成長した大天使、その剣捌きを見切れるものはいない。

ダークエンジェル 闇属性 ☆4 天使族:効果
ATK1900 DEF1700
このカードは悪魔族としても扱う。このカードがカードの効果によって手札から墓地に送られたとき、自分のフィールドに特殊召喚できる。この効果によって特殊召喚された場合、このカードを生贄にすることはできない。

紅の楽師 炎属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK1700 DEF1200
このカードは場に1枚しか存在できない。このカードが表側表示で場に出ている限り自分の場に出ている楽師モンスターはすべて攻撃力が300ポイントアップする。また自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在する場合、このカードは魔法カードの対象にならない。
このカードが戦闘で破壊された場合、デッキ、墓地から同名カードを1枚手札に加えてもよい。

蒼天の楽師 水属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK1200 DEF2100
このカードは場に1枚しか存在できない。このカードは召喚時に守備表示になり守備表示のまま攻撃できる。このカードが表側表示で存在する限り、自分の場の楽師モンスターはすべて守備表示のまま攻撃できる。また、自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在する場合、このカードは罠カードの対象にならない。
このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキか墓地から同名カードを1枚手札に加えてもよい。

黄色の楽師 地属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK500 DEF1800
このカードは場に1枚しか存在できない。このカードが表側表示で存在する限り、自分の場に出ている楽師モンスターはデュエル中、1度だけ戦闘ダメージを0にすることができる。
このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキから同名カードを1枚手札に加えることができる。
また、自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在する場合、このカードはモンスターの効果の対象にならない。

賛美歌の聖域:フィールドカード
すべての楽師モンスターの攻撃力と守備力は300ポイントアップする。さらに楽師モンスターのコントローラーは自分の魔法、罠ゾーンにも楽師モンスターを表側表示で召喚することができる。(守備表示での召喚も表側守備表示となる)さらに自分の場に楽師モンスターが存在する場合、楽師モンスターを対象とする墓地からの特殊召喚の効力は2倍になる。

聖域の中央に出現した舞台の幕が上がり、そこに現れたのは10人の楽師たち、その全員が女性型モンスターでかなりの優雅さを誇ってはいるがそれが対戦相手に与えるものは恐怖と終焉しかない。
「旋律のオーケストラはデッキから楽師カードをフィールドの開いている部分すべてに特殊召喚できるカード!出てきて!白銀の楽師、漆黒の楽師、深緑の楽師、癒しの歌い手、破滅の歌い手、歌い手の守護者、そしてエンジェルコンダクター!」
次々と姿をあらわにする楽師たち、これがミリアの必殺コンボ、賛美歌の聖域の効果によりモンスターを召喚できる空間を増やし、そして一気に殲滅、このコンボのおかげで俺は今までこいつに14連敗している。
まず、白銀の楽師、こいつの外見はやっぱり他の楽師たちと似ている、銀色の衣装に銀の髪、そして銀の瞳、手にしているのはコントラバスだ。漆黒の楽師はやっぱり名前の通り黒い衣装に黒い髪と瞳、使いこなす楽器はグランドピアノ、深緑の楽師、彼女も同じく緑の衣装に緑の髪と瞳、奏でる楽器はハープ、これでミリアの持つ6属性の楽師たちが全員で揃ったことになる。
さらに現れたのは白いローブに身を包んだ少女、その紙も吹くと同じく白、肌の色も透き通るような白だ。これが癒しの歌い手、対する破滅の歌い手はまったくの逆、黒いローブに身を包み、黒い髪をし、黒い肌を持つ少女、まったく対照的な二人の歌い手が奏でる歌も同じく対照的な歌だ。
そしてその二人の歌い手たちを守るように存在する半透明の音の精霊、歌い手の守護者、彼女がいる限り、歌い手たちに危害を加えることはできない。
そして、それらの楽師たちを率いるは一人の女性天使、その身の丈ほどもある翼で虚空に浮いているその姿は、神々しさを感じずにはいられない。

旋律のオーケストラ:通常魔法
このカードの発動ターン、自分はモンスターを召喚、特殊召喚することができない。
ライフを半分支払う。自分のデッキから楽師モンスターを自分のフィールドの空きがあるところすべてに特殊召喚することができる。
このカードの効果で特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズにデッキに戻る。
その後、デッキをシャッフルする。

白銀の楽師 光属性 ☆5 魔法使い族:楽師
ATK1900 DEF1600
このカードは場に1枚しか存在できない。
このカードが召喚、特殊召喚されたとき、自分はカードを1枚ドローする。このカードが表側表示で存在する限り、自分の場に楽師モンスターが特殊召喚されたとき、カードを1枚ドローできる。
自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在するとき、このカードは相手プレイヤーの魔法の効果を受けない。
このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキから同名カードを1枚、手札に加えてもよい。

漆黒の楽師 闇属性 ☆5 魔法使い族:楽師
ATK2000 DEF1700
このカードは場に1枚しか存在できない。
このカードが表側表示で存在する限り、自分の場の楽師モンスターが戦闘で破壊したモンスターは墓地に行かずゲームから除外される。
自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在するとき、このカードは相手からの罠カードの効果を受けない。
このカードが戦闘によって破壊されたとき、デッキから同名カードを1枚手札に加えることができる。

深緑の楽師 風属性 ☆5 魔法使い族:楽師
ATK1800 DEF1900
このカードは場に1枚しか存在できない。
このカードが場に表側表示で存在する限り、自分の場の楽師モンスターは戦闘でモンスターを破壊したとき、さらにもう1度攻撃することができる。
自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在する場合、このカードは相手からのモンスターの効果を受けない。
このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキから同名カードを手札に加えてもよい。

癒しの歌い手 光属性 ☆3 魔法使い族:楽師
ATK1300 DEF500
自分の場に楽師モンスターが召喚されたとき、自分は700ライフポイントを得る。

破滅の歌い手 闇属性 ☆3 魔法使い族:楽師
ATK1300 DEF500
自分の場に楽師モンスターが召喚された場合、相手に700ポイントのダメージを与える。

歌い手の守護者 光属性 ☆4 天使族:楽師
ATK1500 DEF1900
自分の場に出ているカード名に歌い手とつくカードはこのカードが場に出ている限りいかなる場合も破壊されない。

エンジェルコンダクター 光属性 ☆7 天使族:楽師
ATK2000 DEF2400
デュエル中に1度、エンドフェイズまで自分の場に出ている楽師モンスターすべてのもともとの攻撃力をこのカードに加えることができる。この効果を使用した場合、このカードは相手モンスターすべてに攻撃できる。また、自分の場に出ているこのカード以外の楽師モンスターは攻撃できない。
このカードが召喚、特殊召喚されたターン、自分の場に出ているすべての楽師モンスターは相手からの魔法、罠、モンスターの効果を受けない。

白銀の楽師攻撃力1900→2500守備力1600→1900
漆黒の楽師攻撃力2000→2600守備力1700→2000
深緑の楽師攻撃力1800→2400守備力1900→2500
癒しの歌い手攻撃力1300→1900守備力500→800
破滅の歌い手攻撃力1300→1900守備力500→800
歌い手の守護者攻撃力1500→2100守備力1900→2200
エンジェルコンダクター攻撃力2000→2600守備力2400→2700

「・・・・・・・・」
俺は沈黙したままだった。声など、出るわけがない。
こんな、絶望的な状況で・・・・・・・
「白銀の楽師を最初に特殊召喚したから効果でカードを7枚引くね」
ここにきて大量のドロー強化、ミリアの奴、マジでこのターンに決める気だ。

ヒールLP6800手札1枚
ミリアLP3000→1500手札7枚

「今回運がよすぎるね。手札から魔法カード、終焉のレクイエムを発動するよ!」
追い討ちの魔法カード、少なくとも、ミリアはそう思っているだろう。だがなミリア、それはミスだ。このターンは凌いだぜ!
俺の場を、楽師たちが奏でる終幕の曲が流れ、俺の場、手札のカードたちがすべて吹き飛ばされてしまった。

終焉のレクイエム:通常魔法
賛美歌の聖域の発動中に自分の場に紅の楽師、蒼天の楽師、黄色の楽師、深緑の楽師、白銀の楽師、漆黒の楽師が存在するときに発動可能、相手の場に出ているすべてのモンスターと魔法、罠カード、手札のカードをすべて墓地に送る。

「これで終わりだね!エンジェルコンダクターの効果発動!私の場の楽師たちの力を、彼女に与える!」

エンジェルコンダクター攻撃力2700→15900

「ヒールにダイレクトアタック!」
エンジェルコンダクターが一際高く飛び上がる、そして、両手を広げる。その姿は、まさに楽団を導く指揮者のように・・・・・
天使の指揮者が両手を広げるのと同時に、ミリアの場に出ている楽師たちが曲を奏でる準備を完了させる。
そしてその腕が振り下ろされたとき、終焉への楽曲が俺へと放たれた。
だが、放たれた楽曲は俺へと届かなかった。
突如、俺の前に大きな光の障壁が現れ、その攻撃を防いだのだ。
「え?なんで?」
「終焉のレクイエムは余計だったな。そいつのおかげで俺の手札に会ったこの守護の天使メタトロンの効果が発動したんだ」
押して俺は墓地にあったカードをミリアへと見せた。
「あ・・・・・そのカードで彼女のダメージを無効化したんだ・・・」
「そういうことだ。最後の最後で詰めを誤ったな」

守護の天使メタトロン 地属性 ☆1 天使族:効果
ATK0 DEF0
このカードが墓地に送られたターン、自分はあらゆるダメージを1度だけ0にする。

だが、俺の言葉にもミリアは微笑んだままだった。
「残念だったのはヒールのほうだよ♪手札から魔法カード、時空神の気まぐれ発動!」
「な、なんだと!?」
驚愕の俺の声、時空を操る神の気まぐれによって、このターン、ミリアはもう1度攻撃の機会が与えられた。
俺に、対抗手段は、ない・・・・・・・

時空神の気まぐれ:通常魔法
このカードはメインフェイズ2でしか発動できない。ライフ半分を支払い、次の自分のバトルフェイズをスキップすることで、このターン、もう一度バトルフェイズを行うことができる。

「これで最後だよ!再びエンジェルコンダクターの攻撃!ハウリングディストラクション!」
再び放たれた終焉の楽曲、今度は停滞することはく俺の体を駆け巡った。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
たまらず吹き飛ぶ俺、そして、俺の対ミリアせんの黒星がまたひとつ増えた。

ヒールLP6800→0
ミリアLP1500→750

「やったー!これで私の15連勝だね!ヒール!」
「くぅ・・・・・・・・」
俺はただうなだれるしかない。
「どうやら、勝負あったようね」
いつの間にか俺の後ろに移動していたウィンリィ、俺の額に、冷や汗が流れた。


あとがき
ヒール「・・・・・・・・・・・・・・」
ツキ「あらあら、ショックで言葉もないようですね」
ヒール「・・・・・・・・・・・・・」
ミリア「ヒール大丈夫?」
ヒール「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ツキ「そっとしておいてあげてください。彼がどんどん惨めになって行きます」
ミリア「大丈夫だよヒール!きっと合格できるって!」
ツキ「完全無視ですか・・・・・」
ヒール「・・・・・・・・・・・・・・・」
ツキ「さてと、ミリアさんがヒールさんの励ましにつきっきりになってしまったので今回はここで閉めますか」
Date: 2004/06/17


ACT63:旋律のオーケストラ
ムドラのダイレクトが決まって、ライフの上では俺が少々有利になった。だが相手はミリアだ。このまま終わることはないだろう。
この卒業試験、もう一波乱ありそうだ・・・・

ヒールLP6800手札1枚
場 ムドラ(攻撃表示)
伏せ 1枚

ミリアLP4900手札2枚(うち1枚は紅の楽師)
場 蒼天の楽師(守備表示)フィールド魔法:賛美歌の聖域
伏せ なし

蒼天の楽師 水属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK1200 DEF2100
このカードは場に1枚しか存在できない。このカードは召喚時に守備表示になり守備表示のまま攻撃できる。このカードが表側表示で存在する限り、自分の場の楽師モンスターはすべて守備表示のまま攻撃できる。また、自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在する場合、このカードは罠カードの対象にならない。
このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキか墓地から同名カードを1枚手札に加えてもよい。

賛美歌の聖域:フィールドカード
すべての楽師モンスターの攻撃力と守備力は300ポイントアップする。さらに楽師モンスターのコントローラーは自分の魔法、罠ゾーンにも楽師モンスターを表側表示で召喚することができる。(守備表示での召喚も表側守備表示となる)さらに自分の場に楽師モンスターが存在する場合、楽師モンスターを対象とする墓地からの特殊召喚の効力は2倍になる。

紅の楽師 炎属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK1700 DEF1200
このカードは場に1枚しか存在できない。このカードが表側表示で場に出ている限り自分の場に出ている楽師モンスターはすべて攻撃力が300ポイントアップする。また自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在する場合、このカードは魔法カードの対象にならない。
このカードが戦闘で破壊された場合、デッキ、墓地から同名カードを1枚手札に加えてもよい。

「俺のターンだな、ドロー」
引いたカードは今はエンジェルパラディン、よし、いいカードを引いた。これなら俺はアドバンテージを大きく取れる。
「リバースカードオープン!サンダー・ブレイク!」
翻るリバース、そして迸る雷撃が音の聖域を蹂躙せんと迫り来る!
「そうはさせないよ!手札から速攻魔法、魔力封印の鎮魂歌!これで賛美歌の聖域をガード!」
「なんだと!?馬鹿な!?今は俺のターンだぞ!なぜ速攻魔法を手札から発動できる!?」
「魔力封印の鎮魂歌はね、私のライフが相手よりも低い場合、たとえ相手ターンでも手札から発動できるの。これで私は聖域の賛美歌をガード!無駄に手札を捨てたね、ヒール」
響き渡る歌声、その歌声が音の壁となって雷撃の蹂躙を防ぐ。
実質俺は手札を無駄に消費しただけとなってしまった。

魔力封印の鎮魂歌:速攻魔法
このカードは自分のライフが相手より下の場合、相手ターンでも手札から発動できる。
相手が発動した通常魔法、通常罠1枚の効果を無効化する。

だが俺の場に変化が起こった。俺の場に闇が収縮しはじめたのだ。
「なんで?どうして?」
やがて闇は人型をなし、闇が収まったとき、そこには黒い翼をはためかせ、黒いドレスに身を包んだ赤い髪の堕天使が立っていた。
「ダークエンジェル・・・・・」
「そうだ、サンダー・ブレイクのコストで俺はこのカードを手札から捨てていたのさ」

ダークエンジェル 闇属性 ☆4 天使族:効果
ATK1900 DEF1700
このカードは悪魔族としても扱う。このカードがカードの効果によって手札から墓地に送られたとき、自分のフィールドに特殊召喚できる。この効果によって特殊召喚された場合、このカードを生贄にすることはできない。

「そして俺はムドラを生贄に捧げ、エンジェルパラディンを召喚する!」
俺の場に、4枚の巨大な翼を織り成し、銀色に輝く鎧に身を包んだ大天使の女性聖騎士が現れた。

エンジェルパラディン 光属性 ☆6 天使族
ATK2500 DEF1500
常に己を鍛え、ついには大天使たちの中でも精鋭の天空聖騎士へと成長した大天使、その剣捌きを見切れるものはいない。

「エンジェルパラディンの攻撃!切り裂け!閃光一閃!」
エンジェルパラディンが神速のスピードで蒼天の楽師に迫る!
交差は一瞬!彼女が剣を鞘に納めた瞬間、蒼天の楽師の体は崩れ落ちた。
「さらに!ダークエンジェルの追撃!」
ダークエンジェルはどこからともなく巨大な鎌を取り出し、そしてそれでミリアを斬りつけた。
「あう!」
悲鳴を上げるミリア、やっぱりちょっと罪悪感が・・・・・
「俺はこれでターンエンドだ」
「私は蒼天の楽師の効果を使ってデッキから蒼天の楽師を手札に加えるよ」

ヒールLP6800手札0枚
ミリアLP4900→3000手札2枚

このターンで俺はかなりのアドバンテージを取れた。あいつの手札は今、紅の楽師と蒼天の楽師、あの2枚では俺のエンジェルパラディンは倒せまい。
このまま一気に押し切ってやる!
「私のターン!ドロー!やった!天使の施しを引いたよ!」
マジかよ・・・・これで何かカードを引かれたらまずいぜ・・・・
3枚ドローし2枚捨てる手札入れ替えの魔法カード、場合によってはこのカード1枚で状況がひっくり返る。
「いくよヒール!手札から魔法カード、死者蘇生発動!」
「なに!?」
よりによって、なんてカードを引かれるんだ・・・・・
「私はこのカードで墓地に眠る紅の楽師と黄色の楽師を蘇生召喚!」
ミリアの場に紅の衣装に身を包んだ赤の楽師と黄色の衣装に身を包んだ黄色の楽師が現れた。やはりその髪と瞳も黄色だ。そしてその手には竪琴が握られている。
通常、死者蘇生によって蘇ることのできるモンスターは1体のみ、だが賛美歌の聖域が発動している間はその限りではない。
楽師たちに限っては、黄泉の国から復活するのは1体だけではない。

黄色の楽師 地属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK500 DEF1800
このカードは場に1枚しか存在できない。このカードが表側表示で存在する限り、自分の場に出ている楽師モンスターはデュエル中、1度だけ戦闘ダメージを0にすることができる。
このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキから同名カードを1枚手札に加えることができる。
また、自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在する場合、このカードはモンスターの効果の対象にならない。

「そして賛美歌の聖域の効果で能力値アップ!」

紅の楽師攻撃力1700→2300守備力1200→1500
黄色の楽師攻撃力500→1100守備力1800→2100

ちなみに、紅の楽師は攻撃表示、黄色の楽師は守備表示だ。
「さらに私は蒼天の楽師を守備表示で召喚してターン終了」
さらに青い楽師まで現れた。まずいな・・・・・このままじゃ際限なく現れてくる。
当然、蒼天の楽師の能力値もアップする。

蒼天の楽師攻撃力1200→1800守備力2100→2400

「俺のターンだ!ドロー!」
くそ!いいカードが引けない!
「エンジェルパラディンで黄色の楽師を攻撃!」
エンジェルパラディンが黄色い楽師を切り伏せようと跳躍する。だが・・・
「そうはさせないよ!黄色の楽師の効果発動!デュエル中、1度だけ戦闘ダメージを0に!」
黄色の楽師が奏でるメロディが音の障壁となってエンジェルパラディンの攻撃を押し返した。
「くそ!ターンエンドだ!」
「私のターンだね!ドロー!引いたよ!ヒール!」
「なんだと!?」
「これで終わりだね!旋律のオーケストラ!」
「な!?」
突如、聖域の中心部にオーケストラの舞台が現れる、そしてその幕が上げられた時には10人の楽師たちが立ち並んでいた。
これから始まる、旋律と戦慄のオーケストラのために・・・・・・・・・


あとがき
ヒール「うわぁ〜、ついにミリアの必殺コンボが発動しちまった〜」
ツキ「さ〜て、これからどうなることでしょうかねぇ〜」
ヒール「あのコンボに何回泣かされたことか・・・・・・・」
ツキ「そうですねぇ〜まぁ地獄の特訓最履修がんばってください」
ヒール「・・・・・・・・・・・・」
ツキ「おや、あまりのショックに気絶してしまいましたか、まぁいいでしょう、それではまた次回〜」
Date: 2004/06/16


ACT62:音の障壁
クソッ、ミリアの楽師デッキにマジで手も足もでねぇ、このままじゃまたあの地獄に逆戻り・・・・・それだけはマジでごめんだ。

ヒールLP6800手札4枚
場 デュナミスヴァルキュリア(行動不能)、聖鳥クレイン(行動不能)伏せ1枚

ミリアLP8000手札2枚
場 サイレントコンダクター(攻撃表示)伏せなし

サイレントコンダクター 闇属性 魔法使い族:楽師
ATK1600 DEF1300
このカードが場に表側表示で存在する限り1ターンに1度、魔法、罠、モンスターの効果の発動を無効化できる。
また、このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキから楽師カードを1枚、手札に加えることができる。ただし、コンダクター、指揮者と名がついたカードは選択できない。

深き森の子守唄:通常罠
手札を2枚捨てる。発動ターンに相手の場に出ているモンスターすべては、2ターンの間攻撃と防御、表示形式の変更ができない。

とりあえず、俺の伏せたカードでこのターンは凌げるが・・・・・・・
このままじゃ敗北は時間の問題だな。
「私のターンだね、ドロー。手札から速攻魔法、サイクロンを発動させるよ」
一陣の風が刃となって俺のリバースカードを切り裂こうと迫り来る。
だが!
「チェーン!和睦の使者!」
俺の場にどこぞの平和団体のような格好をした白装束の人間が現れた。
この使者たちによって和睦が提携され、このターン、俺は戦闘ダメージを受けなくなった。
「むぅ、それじゃあ私は紅の楽師を召喚するよ」
ミリアの場に真っ赤な衣装に身を包んだギターを手にした女楽師が現れた。
その髪も瞳の色も、衣装と同じく真っ赤だった。
「紅の楽師の効果発動!共鳴の賛歌!」
紅の楽師がギターを鳴らしながら歌を奏で始める。
その歌を聴き、ミリアの場のモンスターたちの闘争本能が揺り動かされた。
「紅の楽師の曲を聞いて、私のモンスターたちは闘争本能を刺激されてパワーアップ!攻撃力が300ポイントアップするよ!」
厄介だな・・・・・
「私は最後にカードを1枚伏せてターン終了」

紅の楽師 炎属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK1700 DEF1200
このカードは場に1枚しか存在できない。このカードが表側表示で場に出ている限り自分の場に出ている楽師モンスターはすべて攻撃力が300ポイントアップする。また自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在する場合、このカードは魔法カードの対象にならない。
このカードが戦闘で破壊された場合、デッキ、墓地から同名カードを1枚手札に加えてもよい。

紅の楽師攻撃力1700→2000
サイレントコンダクター攻撃力1600→1900

「俺のターンだ、ドロー!」
カードをドローし、引いたカードをすぐさま手札に加える。
楽師カードは、場にモンスターが展開すればするだけ相乗効果でお互いを強めていき、仕舞いには手がつけられなくなる。
攻略法としては楽師カードがそろう前に一気に倒したいところだがミリアのカードテクがそれを不可能にしている。
とりあえず、このターンの終了と共に深き森の子守唄の効果は終了し俺のモンスターは眠りから目覚めるが・・・・・・・どうしたものかな。
「俺はカードを2枚セットし、モンスターをセットしてターンエンドだ」
とりあえず、今の俺にできることはこれくらいしかない。
さぁ、どうするミリア?
「私のターンだね、ドロー。それじゃぁいくよヒール。紅の楽師で攻撃!狙いは聖鳥クレイン!」
紅の楽師が奏でる音が、衝撃波となって聖鳥クレインへと迫る。
だが俺とてそれをみすみす許してやるつもりはない!
「リバースカードオープン!聖なるバリア―ミラーフォース―!」
楽師たちの前にすべての攻撃を跳ね返す鏡のバリアが現れた!
「忘れたのヒール?私の場にサイレントコンダクターがいることを!サイレントコンダクターの効果発動!ミラーフォースを無効化して!」
仮面の指揮者が手をかざす、パキンという澄んだ音が聞こえ、鏡のバリアが砕け知る。
そして再び紅の楽師の衝撃波がクレインを襲う。
だが俺はほくそ笑んでいた。甘いなミリア、ミラーフォースは囮、本命はこっちだ!
「リバースカードオープン!智天使(ケルビム)の奇襲!」
「え!?」
翻るリバース、そして聞こえるのはミリアの驚愕の声、そして俺の場に変化があらわれる。
俺の場のモンスターたちの姿が消えていくのだ・・・・・
それこそ幻影のように・・・・・
智天使の奇襲は俺の場のモンスターをすべて生贄にささげ、生贄に捧げたモンスターの数だけデッキからモンスターを特殊召喚し強制的に戦闘を行う奇襲型罠カード、こいつには対策法はないだろう!

智天使の奇襲:通常罠
相手ターンのバトルフェイズに発動可能、自分の場に出ているすべてのモンスターを生贄にささげる。その後生贄に捧げたモンスターの数だけデッキからモンスターを特殊召喚し、相手モンスターと強制的にバトルをさせる。バトルするモンスターは相手が選択するが同じモンスターを戦闘対象に選択することはできない。エンドフェイズに特殊召喚したモンスターをすべてデッキに戻しその後デッキをシャッフルする。

「へぇ、やるじゃない」
ウィンリィの横槍が入るが無視した。
「俺はこいつの効果でデッキからエンジェルパラディン、守護天使ジャンヌ(ガーディアンエンジェルジャンヌ)、そしてカイザー・グライダーを特殊召喚するぜ!」
俺の場に一気に上級モンスターが展開される。

エンジェルパラディン 光属性 ☆6 天使族
ATK2500 DEF1500
常に己を鍛え、ついには大天使たちの中でも精鋭の天空聖騎士へと成長した大天使、その剣捌きを見切れるものはいない。

バトルする対象は相手が選択できるが、同じモンスターとバトルをすることはできない。さて、どうする?ミリア
「・・・・・・・私はまず、サイレントコンダクターでカイザー・グライダーに攻撃するわ」
仮面の指揮者が金色の翼竜へと迫る。
だが翼竜はその一撃を難なく交わし、上空からその爪を仮面の指揮者へと突き立てた。
翼竜の爪に切り裂かれ、指揮者は地にひれ伏した。
「それから紅の楽師でエンジェルパラディンに攻撃するよ」
紅の楽師が先ほどと同じく音による衝撃波を放つ、だが大天使の聖騎士はその一撃を障壁を作って防御した。
そして一気に間合いをつめる。一閃、銀色の光がきらめき紅の楽師の体を切り裂く。
やはり守護天使は戦闘対象に選ばなかったか・・・・
「紅の楽師の効果でデッキから紅の楽師を手札に加えて、それからサイレントコンダクターの効果でデッキから蒼天の楽師を手札に加えて、ターン終了」
ミリアの声にはやや元気がない。意気消沈、ってやつだろう。
ミリアのエンド宣言と共に俺のモンスターたちはデッキへと舞い戻る。

ヒールLP6800手札2枚
ミリアLP8000→7000手札2枚

「俺のターンだ!ドロー!」
今、ミリアの場にカードはない!攻めるなら今!
「ムドラ召喚!そして効果によって攻撃力アップ!」
ムドラは自分の墓地にある天使族1枚につきその攻撃力を200ポイントアップさせる、今、俺の墓地にはシャインエンジェル、デュミナスヴァルュリア、そして智天使の奇襲の効果で生贄に捧げたアギトの3枚がある。よって攻撃力は600ポイントアップする!

ムドラ攻撃力1500→2100

「ムドラでダイレクトアタック!」
ムドラの曲刀がミリアに炸裂する。結界があるから大丈夫とはいえ、ちょっと罪悪感が沸く。
「きゃっ!」
衝撃で飛ばされてしりもちをつくミリア、その様を尻目に俺はさらにターンを進める。
「カードを1枚セットして、ターンエンドだ」
ミリアが手札に加えた蒼天の楽師、俺の記憶が確かなら厄介な効果を持っていたはずだ。
ここは対応策のひとつでもとっておくべきだろう。

ヒールLP6800手札1枚
ミリアLP7000→4900手札2枚

「私のターンだね!ドロー!」
勢いよくカードを引くミリア、その顔に笑みが浮かぶ。
「強欲な壷発動!」
ドロー強化のカードか、ここで引くとは、ミリアの引き運も相当なものだな。
とはいえ、これであいつの手札が潤ってしまった。油断ができない状況になったものだぜ。
「いっくよー!手札からフィールドカード、賛美歌の聖域!」
「な!?」
フィールドが変化する、そして、あたり一面が草原のような空間へと変化した。草木が生い茂り、遠くには一角獣の群れが水を飲んでいる。
まずいな、我知らず顔を歪める。あのカードはミリアの必殺コンボのキーカードのひとつだ、まだすべての条件がそろったわけじゃないだろうがこいつはまずいな・・・・・・

賛美歌の聖域:フィールドカード
すべての楽師モンスターの攻撃力と守備力は300ポイントアップする。さらに楽師モンスターのコントローラーは自分の魔法、罠ゾーンにも楽師モンスターを表側表示で召喚することができる。(守備表示での召喚も表側守備表示となる)さらに自分の場に楽師モンスターが存在する場合、楽師モンスターを対象とする墓地からの特殊召喚の効力は2倍になる。

「それで、私は蒼天の楽師を召喚して、ターンエンド」
ミリアの場に、青い衣装を身に着け、髪と瞳も青い女楽師が現れた。その手に握られているのはフルート、手にした楽器を除けば先ほど召喚された紅の楽師と対照的なモンスターだ。
しかも、蒼天の楽師は守備表示になっている。
「ターン終了」

蒼天の楽師 水属性 ☆4 魔法使い族:楽師
ATK1200 DEF2100
このカード幅に1枚しか存在できない。このカードは召喚時に守備表示になり守備表示のまま攻撃できる。このカードが表側表示で存在する限り、自分の場の楽師モンスターはすべて守備表示のまま攻撃できる。また、自分の場にこのカード以外の楽師モンスターが存在する場合、このカードは罠カードの対象にならない。
このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキか墓地から同名カードを手札に加えてもよい。

「賛美歌の聖域の効果で攻撃力、守備力アップ!」

蒼天の楽師攻撃力1200→1500守備力2100→2400

守備力2400か・・・・また厄介なもの出してきたな。さて、どうするか・・・・・



あとがき
楽師モンスターを考えるのは大変です・・・・・・
Date: 2004/06/15


ACT61:卒業試験
俺が神官になってからもう1年が過ぎた。
その間俺が行ったのはカードの修行。
そして召喚術の魔力の使い方。
思い出すだけで身震いする。
俺に召喚術を教え込んだのはウィンリィ、カードテクを教え込んだのはミリアだった。
ちなみに、ミリアはあって3日でタメ口になった。まぁ、どうでもいいんだがな・・・・・
敬語ってのもなんかいやだし。
ミリアが講師だったのがよかったのか、カードテクのほうは比較的平和だった。たぶん、俺が一番安らげる時間だったんだと思う・・・・
だが召喚術のほうは違った。
あれこそまさに地獄だ。あれならソドムのほうがまだましといえる。
血反吐を吐くということがあれほど辛いとは思わなかった。
はじめのうちなど毎日手足が動かなくなり、気絶などそれこそ日常茶飯事だった。
ミリアがあとで看護してくれたときには感涙の涙がこぼれそうになったほどだ・・・・・
あとで他の神官仲間に聞いたことだが、ウィンリィが大神官になってから神官となったものは、皆あの拷問を受けたのだそうだ。
まあ、おかげでわずか1年でここまで召喚術が扱えるようになったのだが。
そして今日、その成果を見るべくミリアと決闘することになっているのだが・・・・・・
時間になってもミリアが現れない。
一体どうしたのだろう?
「ごめんごめん〜」
能天気な声が聞こえる、声のしたほうを見るとミリアが走ってやってきた。
その後ろにウィンリィがくっついてきた。
「遅い」
少々乱暴に俺は言った。
大人気ないかもしれないが結構待たされたのだ、それくらいいいだろう・・・・・・
「ごめんね、デッキの調整してたら遅くなっちゃって」
そう言って微笑むミリアの笑顔を見て、俺の中の苛立ちは嘘のように消えた。
「それじゃぁはじめましょ」
「おう」
二人とも所定の位置につく。
「それじゃぁ今から、ヒールの卒業試験を始めます。試験管はウィンリィさんがやってくれるから、それから、今回は実践じゃないから結界を用意してあるからね」
「OK、了解した」
結界というのは公式大会などで召喚士を守るために張られるもので、この結界の中にはいっていればカードによって受けるダメージを最小限に抑えられる。これによって召喚士を命の危険から遠ざけるのだ。
「用意はいいヒール?」
「当然」
「それじゃぁいくよ」
『決闘!』
二人の声が木霊した。
「まずは俺からだな、ドロー」
カードを引き手札に加える。
ミリアのデッキは楽師と呼ばれる特殊なカードたちで構成されたデッキだ。楽師は単体ではたいしたことないが、互いを強化する効果が備わっていて、集まられると厄介だ。また、楽師に欠員が出ると代わりの楽師がすぐさま用意されるのでプレイヤーに直接攻撃を決めにくい。
「俺はカードを1枚セットし、シャインエンジェルを召喚する。ターンエンドだ」
俺の場に翼を織り成した1人の天使が舞い降りた。
能力はたいしたことないが、死に際に自分と同じ属性を呼び出す遺言効果を持ったモンスターだ。これなら攻撃しづらいだろう。
「私のターンだね、ドロー。私もカードを1枚伏せて、サイレントコンダクターを召喚するよ!」
現れたのは、白い仮面をつけた一人の男、男が着ているのは黒いスーツだ。
いきなり厄介なモンスターを召喚されたもんだぜ。
「サイレントコンダクターで攻撃!いっちゃえ〜」
襲い掛かってくる仮面の男、シャインエンジェルも光の魔法で応戦するがその魔法はあっさりと弾き飛ばされてしまった。
そして男の手刀がシャインエンジェルを貫いた。
本来ならここで遺言効果が発動するのだが・・・・・
今回は発動しない。
「サイレントコンダクターは1ターンに1度、ヒールの行動を無効化できるんだよ♪」
「知ってる、何回お前と勝負したと思ってるんだ」

サイレントコンダクター 闇属性 魔法使い族:楽師
ATK1600 DEF1300
このカードが場に表側表示で存在する限り1ターンに1度、魔法、罠、モンスターの効果の発動を無効化できる。
また、このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキから楽師カードを1枚、手札に加えることができる。ただし、コンダクター、指揮者と名がついたカードは選択できない。

俺のシャインエンジェルが消えていく。だが俺とてただやられるわけにはいかない!
「この瞬間、リバースカードオープン!魂の綱!」
意志をつなげる絆の綱が発動し、俺のデッキから新たなモンスターを呼び寄せる!
「聖鳥クレイン特殊召喚!」
俺の場に、白い羽を羽ばたかせた美しい鳥が現れた。攻撃力1600、サイレントコンダクターと互角だ。
だがこいつにはさらに特殊能力がある。
「聖鳥クレインの効果を発動し、俺はカードを1枚ドローする」
聖鳥クレインは特殊召喚されたとき、デッキからカードを1枚引くことができる。
「私はこれでターンエンドだよ」

ヒールLP8000→6800手札5枚
ミリアLP8000手札4枚

「俺のターンだな、ドロー!」
指揮者系のカードは他の楽師カードと違って仲間に効果を分けることができない。まだあいつのモンスターが出揃ってないときに一気に攻めたいところだな。
「俺はデュナミスヴァルキュリアを召喚するぜ!」
現れたのは、純白の翼と凛とした瞳を持つ戦乙女、その目がまっすぐにミリアを見つめる。
「いくぜ!デュミナスヴァルキュリアでサイレントコンダクターを攻撃!」
ヴァルキュリアが虚空から槍を取り出しサイレントコンダクターへと飛び掛る。
「甘いよヒール、リバースカードオープン!深き森の子守唄!」
翻るリバース、そしてあたりに歌声が響き渡る。
「な!?これは!?」
見ると俺の場に変化がおこっていた。
俺の場のモンスターたちが全員、地にひれ伏し眠りこけていた。
「一体、なぜ?」
「深き森の子守唄はね、相手モンスターすべてを2ターンの間、一切行動不能にするんだよ。あなたのモンスターたちはいま、深い深い眠りの中で夢を見ているの、もっとも、コストとして私は手札を2枚、捨てなきゃいけないんだけどね」
どれにしようかな〜とミリアは捨てるカードを選ぶ。
いつもならそのしぐさが微笑ましいと思うところだが今回は別だ。俺の背中に冷や汗が流れた。

深き森の子守唄:通常罠
手札を2枚捨てる。発動ターンに相手の場に出ているモンスターすべては、2ターンの間攻撃と防御、表示形式の変更ができない。

「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」
「一方的じゃないヒール、不合格だったらまた修行を1からやり直してもらうわよ」
くぁ・・・・・・・・なんだろう、今、ウィンリィの背中に黒い翼が見えたような・・・・・・
神様、俺なんかしましたか?
「なに言ってるの、今まで散々悪さしてきたじゃない」
人の心読まないでくださいウィンリィさん。
あたりに響く子守唄が、俺には鎮魂歌に聞こえた。


あとがき
ツキ「はい終了」
ヒール「過去偏は決闘入れないんじゃなかったのか?」
ツキ「そう思ったんですけどね、やっぱり決闘がないと淋しいかと思いまして」
ヒール「しかし楽師とは・・・・・また思い切ったことするねぇ」
ツキ「ミリアさんの使うカードのほとんどがオリカになってしまいますからね、考えるのが大変ですよ」
ヒール「後悔先に立たずってやつだな」
ツキ「むぅ・・・・・・・・・・」
Date: 2004/06/14


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