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願い事

                                       取り戻すと誓った、たとえ、すべてを投げうっても・・・・・・
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タイトル 作者 感想
>決☆闘☆王〜JUST DUEL〜 ひな様 ひな様の書いてらっしゃる小説です。ユニークなキャラやオリカが多く、また、鬼などの人外の存在なども多く登場するので楽しめる物語です。まだ始まったばかりなのでぜひ呼んでみてください。
>Nothing Venture.Nothing gain ファラオ様 ファラオ様の2作目です。王道ラブコメ要素とシリアスな場面の使いこなしがすばらしく、読んでいてどんどん引き込まれます。まだ始まったばかりなので読むなら今です。
>Cursed Doom 青眼様 青眼様の2作目の短編小説です。まだ始まったばかりなのですが今回はモンスターが実体化するようなので今後の展開にかなり期待できます。
>遊戯戦闘記〜時空物語〜 のばら様 文章の組み立てがすばらしく、カードの効果の表現方法もうまく、とても読みやすいです。また、決闘の展開や、その間に入る物語などもこっており、決闘とは別に、魔法などの設定もあるので決闘以外の部分も楽しめます。必見です。
>Again and Again GENMA様 GENMA様の2作目です。これもマガジンで人気連載中のエアギアをベースにした物語で、かつて無敗のリーダーだった主人公が、再び頂点を目指す様を描いた物語で個人的にかなりお気に入りです。
>Dream World カズト様 事故にあったことが原因で不思議な世界へと流れ着いてしまった主人公の七草 リュウカは、同じくこの世界に流れ着いていた兄を探すたびに出る。このサイトでかなりの人気を誇る小説です。現在100話を超えている大作です。ぜひ一度読んでみてください。
>精霊戦争 新装版 prism様 ここのサイトの小説の中で個人的に一番好きな小説です。精霊という特殊なカードが多数登場し、小説内での人間ドラマや王道のラブコメ要素も入っているのでお勧めの一品です。ここのサイトに来たからには一度は読むべきだと強く勧めます。
>魔法伝説〜Magical Legend〜 完全版 GENMA様 マガジンで人気連載中のネギまをベースとした小説で、ストーリー、決闘共にかなり充実しています。また、女キャラが他に類を見ないくらい多く、結構新鮮な感じがします。読んでみて損は絶対にありません。
>真世界を握るカード 青眼様 新たに改装された世界を握るカードです。以前と違い、始めから登場するキャラが多く、展開も違ったものになっています。そして何より最大の違いは主人公がふたりいることでしょう。まだ始まったばかりなので旧版を読んでなかった人も呼んでみることをお勧めします。
天津五柱神 yamato様 ゲームの世界に閉じ込められてしまった20人の生徒たち、彼らが生きて帰ることを目標に冒険していく様が面白おかしく描かれています。また、共鳴やライフ変動などに独自のルールが練りこまれており、かなり考えられていることが伺われます。見て損はありません。
遊戯王小説大賞2004

ACT39:氷姫 2004/05/13
ACT38:命を穿つ槍 2004/05/11
ACT37:死の宣告 2004/05/09
ACT36:疑念 2004/05/07
ACT35:集結、そして決戦 2004/05/06
ACT34:滅びの光 2004/05/04
ACT33:生い茂る植物 2004/05/03
ACT32:巨龍の咆哮 2004/05/03
ACT31:賢龍降臨 2004/05/02
ACT30:エルフたちの反撃 2004/04/30


ACT39:氷姫
凍えるような氷の部屋にて、鬼神殿の決戦第二戦が今、始まろうとしていた。


ケルヴィンLP8000手札5枚
冷凛LP8000手札5枚

「俺の先行だ、カードドロー」
先行はケルヴィン、引いたカードを見てしばらく考える。
「俺は長寿の翼竜を召喚し、リバースカードを1枚セットしてターンエンドだ」
ケルヴィンの場に現れたのは、遺言能力を持つ翼竜だった。攻撃力は1300と少ないがその遺言効果は侮れない。

長寿の翼竜 風属性 ☆4 ドラゴン族:効果
ATK1300 DEF1000
このカードが戦闘によって破壊されたとき、デッキからレベル4以下のドラゴン族モンスターを1体特殊召喚できる。

「私のターンね、ドロー。フフフ、私は苦渋の選択を発動。私が選ぶのはこの5枚よ」
そう言って冷凛が選んだのは以下の5枚だった。
フェンリル
キラースネーク
銀氷の魔術師×3
この5枚を見たとき、ケルヴィンが怪訝な顔をする。
(おかしい、フェンリルは特殊召喚モンスター、一度正規の手順で特殊召喚条件をクリアしなくては墓地からの蘇生召喚もできないはず。この女、一体何を考えている?)
ケルヴィンはしばらく悩んだ後、キラースネークを選択した。まあ、これが一番妥当な選択だろう。
「フフフ、やっぱり、私の思い通りのカードを選んでくれたわね」
ゾクリ、とケルヴィンの背中に悪寒が走った。
「私は手札から魔法カード、サルベージを発動するわ。これで私は銀氷の魔術師とフェンリルを手札に加えるわ」
「な!?」
そう、冷凛がフェンリルをわざわざ墓地に落としたのはこのカードがあったからだったのだ。

銀氷の魔術師 水属性 ☆4 魔法使い族:効果
ATK1500 DEF1200
このカードと戦闘を行ったモンスターは永続的に攻撃と表示形式の変更ができない。

「私は墓地にある2枚の銀氷の魔術師を除外して、フェンリルを特殊召喚!さらに手札にある銀氷の魔術師を召喚するわ」
一気に2体のモンスターが冷凛の場に現れた。恐るべき展開力だ。
さらに2体とも厄介な効果を持っている。1ターン目にしてケルヴィンは追い詰められてしまった。
「行くわよ、フェンリル!そのみすぼらしい翼竜を片付けなさい!」
ドロー封じの効果を持つ氷狼が翼竜へと襲い掛かる。
だがケルヴィンが一瞬早くリバースカードを発動させていた。
「リバースカードオープン!速攻魔法、暴風の魔法陣!」
「なんですって!?」
突如ケルヴィンの場に魔法陣が出現し、そこから暴風が荒れ狂った。かぜの壁に阻まれ、冷凛の2体のモンスターたちは攻撃を防がれた。

暴風の魔法陣:速攻魔法
自分の場にドラゴン族モンスターが存在するときのみ発動可能、相手フィールド上の表側表示モンスターはすべて守備表示となる。さらに自分の場に風属性のドラゴン族モンスターがいる場合、そのモンスターを生贄にささげることでデッキから風属性モンスター、またはカード名に風とついているカードを1枚手札に加えることができる。

「さらに俺は追加効果を使用する。長寿の翼竜を生贄にささげデッキからスピア・ドラゴンを手札に加える」
「・・・・・なかなかやるじゃない。私はこれでターンエンドよ」
ケルヴィンの場にモンスターはいなくなったが彼の実力ならばここからのアドバンテージ奪取はそう難しくは無いだろう。1ターン目の攻防はおおむね、ケルヴィンの勝利だ。
「俺のターン、ドロー。スピア・ドラゴン召喚、そして攻撃!目標はフェンリルだ!」
主の命を受け、スピア・ドラゴンが飛翔、そして急降下、そのまま勢いを殺さずにフェンリルを一突きにした。
貫通能力を持つスピア・ドラゴンの攻撃は、冷凛にダメージを与えた。
「痛ぅ・・・・・・ッ!」

ケルヴィンLP8000手札5枚
冷凛LP8000→7300手札5枚

自身の攻撃の反動でスピア・ドラゴンは守備体制をとらざるを得ない。このままでは次のターンに破壊されるのは確実だった。
「俺はさらにリバースカードを1枚セットして、ターンエンドだ」
「私のターン、ドロー。そうね、ここはこのカードでいこうかしら」
そう言って冷凛は1体のモンスターを召喚した。シャランという音と共に現れたのはひとりの可憐な妖精、こういってはなんだが、彼女に似合っているとは思えない。
「樹氷の妖精召喚!」
「何を出してくるかと思えば、貴様には恐ろしいほどに似合わんな」
ケルヴィンが正直な感想を漏らす。
「フフフ、そう言っていられるのも今のうちよ、樹氷の妖精の効果を発動するわ」
すると、妖精の回りに氷の粒が降り始めた。粒はやがて一箇所にまとまり、それがだんだん人の形をなしてきた。
「こ、これは・・・・・?」
「樹氷の妖精はね。召喚されたときに手札からレベル4以下の水属性モンスターを特殊召喚できるのよ、私はこれで樹氷の騎士を特殊召喚!」
樹氷の妖精が撒き散らした氷の粒は騎士へと姿を変えた。攻撃力1500、この程度ではどうにかなるものではないと思うが・・・

樹氷の騎士攻撃力1500→2000

「なに!?攻撃力が上がった?」
「樹氷の騎士はね、樹氷の妖精の効果で特殊召喚されると攻撃力が500ポイントアップするのよ。さらに樹氷の妖精の効果はこれだけじゃない、樹氷の妖精は、その実と引き換えにレベル6以下の水属性モンスターを特殊召喚できるの。私は樹氷の妖精を生贄にささげて、氷雪の女神―シヴァ―を特殊召喚!」
樹氷の妖精は自らの姿さえも氷の粒と変え、新たな氷のモンスターを呼び出した。

樹氷の妖精 水属性 レベル2 魔法使い族:効果
ATK300 DEF800
このカードが召喚されたとき、手札からレベル4以下の水属性モンスターを1体特殊召喚できる。このカードを生贄にすることで、自分の手札からレベル6以下の水属性モンスターを1体、特殊召喚できる。

樹氷の騎士 水属性 レベル4 戦士族:効果
ATK1500 DEF1200
このカードが樹氷の妖精の効果で特殊召喚されたとき、このカードの攻撃力はデュエル終了まで500ポイントアップする。

氷雪の女神―シヴァ― 水属性 レベル6 魔法使い族:効果
ATK2100 DEF2400
このカードが召喚、特殊召喚されたとき、このカードは守備表示になり守備表示のまま攻撃できる。自分のフィールド上の、このカード以外の水属性モンスターを1体生贄に捧げ、自分の墓地の水属性モンスター1体を特殊召喚できる。この効果は1ターンに1度しか使えない。

「クッ、1ターンで攻撃力2000以上のモンスターを2体も召喚しただと・・・・・」
「フフフ、それじゃあ行くわよ。銀氷の魔術師でスピア・ドラゴンに攻撃」
魔術師の氷の魔法が、守備表示のスピア・ドラゴンを襲う。しかし・・・・
「甘い!リバースカードオープン!サクリファイスマジック!」

サクリファイスマジック:速攻魔法
バトルフェイズ中にこのカードを発動させる場合、1000ライフポイントを支払う。自分のフィールド上モンスター1体を生贄にし、手札からレベル6以下のモンスター1体を特殊召喚できる。

「俺はこいつの効果でスピア・ドラゴンを生贄にささげ、エメラルドドラゴンを特殊召喚!」
ケルヴィンの場に、エメラルドの体を輝かせた美しいドラゴンが現れた。
「クッ、私は攻撃を中断してカードを1枚伏せるわ。ターン終了」

ケルヴィンLP8000→7000手札3枚
冷凛LP7300手札2枚

「俺のターン!ドロー!俺はサファイアドラゴンを召喚し、サファイアドラゴンで銀氷の魔術師を攻撃!」
「フフフ、甘いわよ、リバースカードオープン!永久凍土!」
途端、サファイアドラゴンが凍りついた。いや、サファイアドラゴンだけではない。エメラルドドラゴンまでもが凍り付いてしまったのだ。
「こ、これは・・・・!?」
突然の現象に多少なりとも動揺するケルヴィンに冷凛はうれしくてたまらないといった口調で話してきた。
「永久凍土はね、相手モンスターすべてを1ターンの間凍らせることができるのよ。残念だったわね」

永久凍土:通常罠
エンドフェイズまで、相手モンスターはすべて攻撃を守備、表示形式の変更ができなくなる。

「俺は、カードを1枚伏せてターンエンドだ」
氷姫、冷凛のその二つ名は伊達ではなかった。


今回あとがきはお休みです。
Date: 2004/05/13


ACT38:命を穿つ槍
最澄が発動したウィジャ盤によってジンの死へのカウントダウンが始まった。果たしてジンは、このデュエルを制することができるのだろうか・・・・・・


「俺のターンだな、ドロー。手札から天よりの宝札を発動、お互いに手札が6枚になるまでカードを引く」
手札補強のカードの中でも最高の効果を持つカードを発動したジン、何かいいカードを引けたのだろうか?
「ようはウィジャ盤完成前にお前のライフを0にすれば言いだけの話だ!俺は月風魔を召喚して3体で攻撃!」
ジンの命令を受けて3体の戦士たちが最澄の守備モンスターへと向かっていく、だがその攻撃はいともたやすくはじかれてしまった。
「何!?」
驚愕の声を上げるジン、その顔を見て満足そうな表情を見せる最澄。
「残念だったね。僕の守備モンスターはマシュマロンさ、これは戦闘では破壊されない。これで僕の守りは安心かな?」
余裕の声、それがジンの精神をさらにかき乱す。
「俺はこれでターンエンドだ」

ジンLP8000→7000手札5枚
最澄LP7000手札6枚
死のメッセージA出現。ウィジャ盤完成まで、後2ターン

「僕の番だね。まあ念には念を入れておかないとね。僕はカードを2枚伏せてターンエンド」
「俺のターン!ドロー!よし!天使の施しを発動する!」
引いたカードは手札入れ替えのカード、ここでいいカードを引かなければジンの敗北の色が濃厚となる。
「行くぜ!2枚目のサイクロン!」
巻き起こる突風、それがウィジャ盤を吹き飛ばそうとする刹那、最澄のリバースが翻った。
「甘い甘い。僕は伏せてあったアヌビスの裁きを発動させる」
犬の頭を持つ冥界の神の像が現れた。像の目がひかりサイクロンを打ち消していく。
だが裁きはそれだけにとどまらない。アヌビスはその目をさらに光らせ、コマンドナイトへと裁きを下す。コマンドナイトは消滅し、ジンにダメージが下る。
「ぐわっ!」

ジンLP7000→5400手札5枚
最澄LP7000手札4枚

さらにそれだけではない、コマンドナイトの士気上昇効果が消え、ジンの場のモンスターの攻撃力が下がった。

ブレイドナイト攻撃力2000→1600
月風魔攻撃力2100→1700

「ふっ」
だがジンはそこに活路を見出したかのような目を見せた。
「サイクロンはおとりだ。本当の狙いはこっちだ!魔導戦士ブレイカー召喚!」
現れたのは、魔力を砕く力を持った戦士、ブレイカー、彼の周りにはひとつの光の玉が浮いていた。俗に魔力カウンターと呼ばれるその玉は魔法使いにさまざまな力を与える。
ブレイカーの場合は魔法、罠の破壊、このカードの効果を使えばウィジャ盤を破壊することができる。
だが・・・・
「そのカードを召喚することも呼んでたよ。罠カード発動、神の宣告」
「な!?」
翻ったカードは命の半分を代価とし、相手のあらゆる行動を打ち消すカード、例によってブレイカーの召喚は無効化された。
万策尽きた、とはこのことだろうか・・・・・ジンの手札にはもう打つ手は残されていなかった。ジンはこのままターンを終了した。

ジンLP5400手札4枚
最澄LP7000→3500手札4枚
死のメッセージT出現。ウィジャ盤完成まで、後1ターン

「僕の番だけど、どうせ後1ターンで僕の勝ちは決まったからね。このまま何もせずにターンを終了するよ」
「俺のターンだな」
最後のターンを迎えるジン。だがその目に恐れの色は出ていない。それどころかあきらめの目すらしていない。実は1枚だけあるのだ。この状況で、ジンが勝利できるカードが。後はそれを引き当てられるかどうかだった。
「ドロー!」
己のすべてを賭けたドロー。そして引いたカードは・・・・・・
「俺の、勝ちだ」
勝利宣言、ジンは望むカードを引き当てたのだ。
「何を言っているのかわからないんだけど。君は今、僕に勝つと、そういったのかな?」
「ああ、見せてやるぜ、俺は場に出ている2体のモンスターを生贄にささげ、バスターブレイダーを召喚するぜ!」
現れたのは龍破壊の二つ名を持つ戦士。だがいかにこのカードが強力だとしても、このカードではこの状況を打破できない。あまつさえ、勝利するなど不可能だ。そう、このカードだけなら。
「さらに!魔槍ゲイボルグをバスターブレイダーに装備!」
「な、なんだって!?」
驚愕の最澄、どうやらこのカードの効果を知っているらしい。
ゲイボルグ、かつて、神話の中で英雄が使ったとされる確実に心臓を貫く一撃必殺の槍。このことを知っていればおのずと効果もわかるというものだ。

魔槍ゲイボルグ:装備魔法
レベル7以上の戦士族モンスターのみ装備可能。装備モンスターの攻撃力は倍になり直接攻撃が可能となる。装備モンスターが攻撃したターンのエンドフェイズに装備モンスターを破壊する。

「あ・・・・・ああ・・・・・」
最澄の顔に、初めて恐れの色が出てきた。
「な、何で・・・・・・君が、そんなカードを・・・・・・・」
恐怖に彩られた最澄の声も、ジンはまったく聞いていない。
「覚悟を決めな、行くぜ!バスターブレイダーでダイレクトアタック!」
「ひぃ!」
バスターブレイダーの持つ一撃必殺の槍が、最澄の心臓を貫く。
最澄は断末魔の悲鳴すら上げられずに絶命した。
ここに鬼神殿第一戦の幕が下ろされた。



そこは異様な部屋だった。周りには男、それも全員美形の彫像が立ってたのだ。だが異様なのはその彫像がすべて氷でできていたこと、否、よく見ればこれは彫像ではない。すべて生身の人間が、氷付けにされているのだ。
それらの像の真ん中あたりに一人の女が立っていた。青い髪に青い瞳、来ているものまで青に統一した美女だったが。それは清らかな乙女よりも妖艶な魔女を連想させた。彼女の前にたった男たちはみな例外なく思うだろう。この女は危険だと。
「あら、あなたいい男ね。どう、私と、いいことしない?」
しなりをつけて歩み寄った女は男、ケルヴィンに話しかけた。だがケルヴィンは周りの像たちを見て一笑に付した。
「ふん、貴様のような悪趣味な女など、お断りだ」
と、侮蔑もあらわにはき捨てた。
「あら残念、でもあなたのような男をほうってはおけないわ、私のコレクションに加えてあげる」
「そうか、貴様、冷凛(れいりん)だな。気に入った男を氷付けにして鑑賞するその手口から氷姫(ひょうき)と呼ばれているA級賞金首」
「あら、私のことを知っているなんて、うれしいわね」
ケルヴィンはその顔に不敵な笑みを浮かべる。
「ちょうどいい、貴様のような悪趣味な奴は俺の手打ち倒してやろうと思っていたところだ。覚悟はいいだろうな?」
不適な宣戦布告、それが鬼神殿第二戦目の開始の合図だった。


あとがき
というわけで次はケルヴィンのデュエルです。
Date: 2004/05/11


ACT37:死の宣告
デュエル開始からまったく攻めてこない最澄、彼のデッキ構成はどのような構成になっているのだろうか・・・・・?

ジンLP8000手札5枚
最澄LP7000手札3枚

「俺はカードを1枚セットして、ターンエンドだ」
最澄の発動した悪夢の鉄檻の効果でバトルフェイズをスキップされたジンは特にすることのないままターンを終えた。
「「僕のターンだね、ドロー。モンスターを守備表示で出してターンエンド」
正体不明の裏守備モンスターと伏せカード、うかつに動くこともできない。
「俺のターンだがこのターン、俺はフリードの効果を使ってデッキからならず者傭兵部隊を手札に加える」
将軍の呼びかけにこたえ、戦士が戦列へと加えられた。
「ならず者傭兵部隊召喚!効果を発動してその守備モンスターを破壊する!」
ならず者たちが特攻をかけて最澄の裏守備モンスターを破壊した。だがそれすらも、最澄の思惑通りだったのかもしれない。
「守備モンスターを破壊してくれてありがとう、守備モンスターは生贄の少女、効果が発動する」
「な!?」

生贄の少女 闇属性 ☆4 魔法使い族:効果
ATK1400 DEF1000
このカードが破壊されたとき、このカードの持ち主はカードを2枚ドローできる。

「このカードの効果で僕はカードを2枚ドローするよ」
「くそ、俺はこれでターンエンドだ」
思うように行かないことへの苛立ちか、それともいまだ正体不明の最澄の戦術のせいか、ジンのプレイングにほころびが生じてきた。このままでは精神の乱れはどんどん大きくなってしまう。
だがこのターンが終了したことにより悪夢の鉄檻の効果は消えた。
「僕のターン、ドロー。カードを2枚セットして、ターン終了」
新たに2枚の正体不明のリバースカード、やはり無を守るためのものなのだろうか?
「俺のターンだな、フリードの効果を使用してコマンドナイトを手札に加える。そしてコマンドナイト召喚!効果発動!」
紅の女騎士の激励を受け、戦士たちの士気が向上した。

無敗将軍フリード攻撃力2300→2700
コマンドナイト攻撃力1200→1600

「攻撃!」
2体の戦士たちが最澄へと肉迫する。だがそうやすやすとダイレクトを通すほど甘い男でもないだろう。案の定、最澄はリバースカードを1枚を発動させた。
「リバースカードオープン、攻撃の無力化」
「くっ」
戦士たちの攻撃は亜空間へと吸い込まれてしまった。
「くそっ、ターンエンド!」
またも無駄に終わってしまったジンの攻撃、だが最澄を守るためのカードは着実にその数を減らしているはずだった。
「僕のターンだね、ドロー」
引いたカードを見た瞬間、かすかに最澄の表情が変わったように見えた。
「僕はこれでターンエンドだ」
結局何もせずにターンを終了する最澄、さっきの表情の変化は気のせいだったのだろうか?
「俺のターン!ドロー!よし!手札から魔法カード、大嵐発動!すべてのリバースカードを破壊するぜ!」
フィールドに嵐が巻き起こる、嵐が収まるころには尾多売の場にリバースカードは存在していなかった。
「何?」
だがジンは訝しげな声を上げた。それもそのはず、どういうわけかジンの場に合ったはずのフリードまで消えているのだ。
「どういうことだ?」
「簡単なことだよ、君の大嵐にチェーンして伏せていたサンダーブレイクを発動させただけさ」
最澄もただではやられるつもりは無いらしい、あの瞬間にジンの主力モンスターを破壊していたのだから。
「なら俺はブレイドナイトを召喚して、2体でダイレクトアタック!」
だが戦士たちは攻撃する気配が無かった。
「な!?」
「無駄だよ、君の大嵐にチェーンしたのは何もサンダーブレイクだけじゃない、もう1枚のリバースカード、和睦の使者も発動しているんだよ」
「・・・・・・ッ!」
なんということだろう、つまり事実上、ジンの大嵐はただ自分のリバースカードを破壊しただけだったのだ。ジンの精神的ショックは大きいだろう。
「くそ、俺はこれでターンエンドだ」

ブレイドナイト攻撃力1600→2000

だがこのとき、最澄が動いた。
「君のエンドフェイズに僕は手札からウィジャ盤を発動させるよ」
「なに!?馬鹿な!なぜ手札から罠カードを発動できるんだ!」
「簡単なことだよ、さっきサンダーブレイクのコストで捨てたカードがこれだったんだ」
そういっておもむろに最澄は墓地にあるカードの中の1枚をジンに見せた。
「処刑人・・・・・マキュラ・・・・・・」
「正解♪」
処刑人マキュラ、通常ならば不可能な手札からの罠カードの発動を可能にするカード、そしておお嵐を読み、手札に温存しておいたウィジャ盤、最澄の戦術は完全にジンの上を行っていた。
「ふふふ、このカードの効果により君の命も残り少ないね。さらに発動したのが君のエンドフェイズだったから死のメッセージEが現れる。そして僕のターン、ドロー。モンスターを守備表示で出してターン終了」
ついに明らかになった最澄の戦術、だが気づいたときには時すでに遅かった。ジンの敗北、すなわち死のメッセージ完成まで、あと3ターン。


あとがき
ツキ「というわけで最澄のデッキはウィジャ盤デッキでした」
ジン「おいおい、俺やべぇジャン、どうすんだよ?」
ツキ「さあ、どうするんでしょうねぇ?」
ジン「おいおい、お前が作ったんじゃねぇか・・・・・」
ツキ「大丈夫ですよ、一応このデュエルは僕の中では最後までいってます。後は細かな部分を考えるだけです」
ジン「じゃあこの勝負の決着はどうなるんだ?」
ツキ「それは・・・・・」
ジン「それは?」
ツキ「おっともうこんな時間ですね、そろそろ閉めましょうか」
ジン「っておい!気になるじゃねぇか!?」
ツキ「それではまた」
ジン「きけよ人の話!」
Date: 2004/05/09


ACT36:疑念
ジンと最澄、因縁の対決が今、始まる。

ジンLP8000手札5枚
最澄LP8000手札5枚

「僕の先行だね、ドロー。リバースカードを1枚セットして、モンスターを1体セットするよ。ターン終了」
正体不明の2枚のカード、ジンはどう出るのか・・・・・・
「俺のターンだな、ドロー。鉄の騎士ギアフリードを召喚する」
ジンの場に鋼鉄の体を持つ騎士が現れた。そして間髪いれずに攻撃命令を出す。
主の命に従いギアフリードが最澄の守備モンスターをその鋼鉄の手刀で切り裂く!守備モンスターはあっけなく倒された。
「あらら、まあいいや、守備モンスターはキラートマトだからそうだな・・・・・ダークジェロイドを特殊召喚するよ」
現れたのは相手の力を奪う悪魔、本人の能力値は低いがその効果は侮れない。ギアフリードを対象とした瘴気がはなたれ、ギアフリードの攻撃力が下がる。

鉄の騎士ギアフリード攻撃力1800→1000

「チッ、俺はカードを1枚セットして、ターンエンドだ」
さすがにジンもこのまま何もしないという愚行は犯さない。
おそらく攻撃力の下がったギアフリードを守るためであろうカードをセットしてターンを明け渡す。
「僕の番だけど、カードを引く前にセットしておいたカード、魔導書整理を発動するよ」
発動したのはデッキのカードを入れ替えるためのカード、最近ではあまり使われることのないカードだが彼はどのような意図でこのカードを使っているのだろうか?
カードをめくりしばらく考えた後、3番目のカードを一番上に移動させた。
「それじゃあ改めて、ドロー。天使の施しを発動、カードを3枚ドローして2枚捨てるよ」
手札交換の魔法カード、魔導書整理で一番上に持ってきたのはおそらくこのカードだろう。
「仮面魔導師召喚、ダークジェロイドでギアフリードに攻撃だよ」
ジェロイドの口から吐かれる瘴気がギアフリードを蹂躙する一瞬前、ジンがリバースカードを発動させた。
「リバースカードオープン!鎖つき爆弾!」
文字通り鎖がついた爆弾がギアフリードに向かって放たれる、しかしギアフリードはその爆弾を手刀で弾き飛ばした。弾き飛ばされた爆弾の先にはダークジェロイドの姿が・・・・・
「あ・・・・」
最澄がまの抜けた声をあげる。その一瞬後、爆弾が爆発しジェロイドは爆発に巻き込まれて破壊された。
「あ〜あ、まあいいや、僕はカードを1枚セットしてターンエンド」
さほど残念そうには聞こえない呟きの後最澄がターンを明け渡す。こちらもそのままターンを終了するような愚行は犯さない。
「俺のターン、ドロー!俊足の二刀剣士召喚!」
ジンの場に端正な顔つきの両手に一本ずつの剣を持った剣士が現れた。

俊足の二刀剣士 風属性 ☆4 戦士族:効果
ATK1900 DEF1600
自分の場に出ているモンスター1体を生贄にするたびにこのカードの攻撃回数はエンドフェイズまで増加する。この効果を使用した場合、次のターン、このカードは攻撃できない。

「二刀剣士で仮面魔導師を攻撃!」
二刀剣士がすさまじい勢いで仮面の魔導師に迫る。魔導師はあっけなく切り伏せられた。
「まだだぜ!ここで俊足の二刀剣士の効果発動!ギアフリードを生贄にささげ、攻撃回数を一回増やす!俊足の二刀剣士よ、最澄にダイレクトアタック!」
二回目の剣士の攻撃、だがそれを通すほど最澄は甘くなかった。
「う〜ん、二回目はだめだよ、リバースカードオープン、賢者の戦略」

最澄が発動したカードの効果で二刀剣士の攻撃が無効化された。さらに追加効果でカードを2枚ドローする、まさに攻防一体の罠である。

賢者の戦略:通常罠
自分の場にモンスターが存在しないときのみ発動可能、このターンの相手モンスターの攻撃をすべて無効化する。その後、自分はカードを2枚ドローする。
「ターンエンド」
特にすることもないのでターンを明け渡すジン、この最澄という男、なかなか侮れないものがある。

ジンLP8000手札4枚
最澄LP8000→7000手札5枚

「僕のターンだね、ドロー。ちぇっ」
何が気に入らないのか、子供っぽい舌打ちをしながら手札を眺める最澄。その行動が挑発じみていてジンの神経を逆なでする。
「手札から魔法カード、リロードを発動させるよ」
リロード、手札入れ替えのカードだがこれもあまり使われるカードではない。
「モンスターを1体セット、それからカードを1枚セットしてターン終了」
「俺のターンだな、ドロー!俺は俊足の二刀剣士を生贄にささげ、無敗将軍フリード(ジェネラルフリード)召喚!さらに手札からサイクロン発動!その伏せカードを破壊する!」
最澄の伏せカードが突然発生した風の刃に切り裂かれる寸前、そのリバースが発動した。
「硫酸のたまった落とし穴。これで僕の守備モンスター、メタモルポットを破壊するよ。表になったからもちろん、リバース効果は発動する」
最澄の場に現れた奇妙な壷にお互いのカードは吸い込まれていった。そのあと、何かを食べるような音が聞こえてその音が終わった後、壷から新たに10枚にカードが出てきてお互いに5枚ずつ配られた。
だがこれで最澄の場はがら空きだった。今が好機!
「フリードでダイレクトアタック!」
フリードが最澄に肉迫していく、フリードの剣が最澄に触れる瞬間、何かが爆発した。
「手札からクリボーを捨ててダメージを0にするよ。いや〜運がいいねぇ、こんなカードが手札に来て」
またしても阻まれた攻撃、思わずジンは舌打ちをした。そのままカードを1枚セットしてターンを終了する。
「僕の番だね、ドロー。ヒュウ♪いいカードを引いたよ、魔法カード、悪夢の鉄檻発動、2ターンの間、これでバトルフェイズはスキップされる。カードを1枚セットしてターン終了」
「俺のターン、ドロー」
カードを引くジン、だが頭の隅で何か引っかかっていた。
(おかしい、なぜ奴は責めてこない?単に手札が悪いだけなのか?さっきから手札の交換やドロー、そして自らの守りを固めることしかしてこない。一体何を狙ってやがる・・・・)
まったく攻めてこない最澄、一体彼のデッキは、どのようなコンセプトの元作られているのだろうか、そして彼は何を狙っているのだろうか。ジンの疑念は深まるばかりである。


今回あとがきはお休みです
Date: 2004/05/07


ACT35:集結、そして決戦
暗い、な・・・・・・・
目を開けているのか、閉じているのかすらわからない。
仕方がないので、あたりの気配に気を配ってみる。
すると何か騒がしかった。
その音に惹かれて俺は起き上がり部屋を出る。
神殿の外に出ると人だかりができていた。
何事かと思い俺も人だかりへと移動してみた。
「あ・・・・・・・」
そこで見た光景を見て、思わず声を上げた。
それは、身震いするほどに美しい幻想的な光景。
人だかりの中心では、一人の人物が踊っていた。
ミリアだ。
その踊りは、見るものを引きつけずにはいられないほどに幻想的だった。
彼女の動きに合わせてその黄金色の髪が激しく踊る。
ふと、ミリアが俺に気づいて笑みを向けてくる。
笑みで返してやると突然こっちに近づいてきた。
「一緒に踊ろう、ヒール」
と、俺の手をつかんで人だかりの中心まで連れてきた。
「お、おい!」
戸惑う俺の声も、まるで他人の声のように聞こえた。
最初はぎこちなかったが、だんだん俺もなれてきてなかなかスムーズに体が動くようになった。
踊りが終わる、拍手と歓声。とてもいい気分だ。
こんな日々が、いつまでも続くといいのに・・・・・




目を覚ます。
「夢、か・・・・・・」
少しの仮眠のつもりがずいぶんと寝入ってしまったようだな。
昔の夢、もう届かない、過去の出来事。目覚めのいいものではない。
「敵陣の真ん中で居眠りとは、たいしたものですね」
声に反応して前を見る。そこにはいつもの笑みを浮かべたクロノが座っていた。いつからそこにいやがったんだ・・・・・・
「いるんだったら起こしてくれればいいだろうが」
「いえいえ、睡眠は体力回復の最も効率的は方法ですからね。休めるときは休んでおくのも、強さのひとつです」
ふん、と鼻を鳴らして立ち上がる。ここは鬼神殿の門の前、一応、ここで他の奴らを待っているところだったが、まだきていないようだな。と、そこへ
「なんだ、俺たちが一番乗りだと思ったのによ」
この気楽な声は、ジンだな。顔を上げると案の定、ジンとリディアがやってきた。
少し遅れてケルヴィン。これで全員集合だ。
「よし、行くぜ!」
みなを先導して門を開ける。


しばらく進むと5つの分かれ道が見えた。
「どう思う?」
みんなの意見を聞いてみる。
「罠だな」
ケルヴィンの即答。
「だが、どれが罠かわからな」
ジンがまともな反論をする。
「どうしようか・・・・?」
「こうしたらどうですか?」
クロノが意見を出す。
「ちょうど5つに分かれているのなら一人ずつこの道を行けばいいんですよ。そしてあたりの部屋に着いた人がヴェルダンディ様を奪還するということで」
他に意見もなかったので、そうすることに決めた。
「それでは皆さん、ご武運を」
一人になって分かれて進んだ。


「ん?」
しばらく進んだジンの目の前に、扉が現れた。
「これは、あたりかな?」
扉を押し開ける。中にいたのは白衣を着た科学者風の男、最澄だ。
「やあ、君だったんだ、僕の道を選んだのは?」
「僕の道?」
「ああ、君たち5つの分かれ道でそれぞれの進む道を選んだでしょ?あれはね、全部僕たち四鬼天と首領の5人の道にそれぞれ続いているんだ」
「ってことは、ほかのやつらも?」
「誰かしらと戦ってるんじゃないかな?」
「それで俺の相手はお前ってわけか」
「そうだよ」
それを聞くとジンの顔に獰猛な笑みが浮かぶ
「こんどは、偽者じゃねぇだろうな」
「さあ、どうかな?」
余裕の最澄、そして今、戦いのときは訪れた。
『デュエル!』


あとがき
というわけで決戦です。まずはジンと最澄の戦いです。
Date: 2004/05/06


ACT34:滅びの光
フォレストドラゴンの一撃によりケルヴィンのライフはかなり削られた。だがケルヴィンに目にはあきらめの色はない。むしろ楽しげにフォレストドラゴンを見据えていた。

ケルヴィンLP4500手札2枚
羅剛LP3800手札3枚

「俺はこれでターンエンド」
羅剛のエンド宣言。ケルヴィンへとターンが移る。
「俺のターンだな、ドロー。強欲な壷発動。2枚ドローさせてもらうぞ」
シュパパっと音がしそうなほどの勢いでカードを引く、引いたカードを見てケルヴィンはしばらく思案し、カードとモンスターを1枚ずつセットしてターンを明け渡した。
「俺の番だな、ドローっと。それじゃあ早すぎた埋葬を発動するぜ、こいつで蘇生させたモンスターを生贄に捧げて、妖精王オベロンを召喚するぜ。当然、植物族だからフォレストドラゴンの攻撃力がアップする」

フォレストドラゴン攻撃力3500→4000

現れたのは植物たちを束ねる妖精の王、オベロン。その神々しいオーラを見てもケルヴィンは眉一つ動かさない。
「行くぜぇ、オベロンで守備モンスターに攻撃!」
オベロンの放った光がケルヴィンの守備モンスターを切り裂く。
「守備モンスターはシャドウドラゴンだ、効果が発動する」

シャドウドラゴン 闇属性 ☆4 ドラゴン族:効果
ATK1000 DEF2000
このカードが破壊されたとき、デッキから同名カードを1枚特殊召喚することができる。

「チェッ、しかたねぇや、フォレストドラゴンでシャドウドラゴンに攻撃」
当然破壊されるシャドウドラゴン、そして新たなシャドウドラゴンが現れた。
「ターンエンド」
エンド宣言、ケルヴィンはこれを待っていたのだ。
「この瞬間、リバースカードを発動させる。虚無の蜃気楼!」
「何ぃ!?」
ケルヴィンの場に先ほど破壊された2体のシャドウドラゴンが復活した。

虚無の蜃気楼:通常罠
このカードはエンドフェイズにしか発動できない。発動ターンに破壊されたモンスター(トークンは除く)を破壊されたときの表示形式のままお互いのフィールドに特殊召喚する。

「チッ、やってくれるじゃん」

ケルヴィンLP4500手札2枚
羅剛LP3800→3000手札2枚

「俺のターン、ドロー!まずは冥界の宝札を発動させる。そして2体のシャドウドラゴンを生贄に捧げ、いでよ!ブルーアイズ・ホワイトドラゴン!」
「んなっ!?」
すさまじい威圧感を放ち、ケルヴィンの場に白銀の体を輝かせる至高龍が現れた。
「さらに冥界の宝札の効果でカードを2枚ドローする」
1枚目のドロー、だがそれはケルヴィンの望むカードではなかった。
(ここで引く!来い!)
2枚目のドロー、さすがというかやはりというか、見事ケルヴィンはそ望みのカードを呼び寄せた。
「ブルーアイズよ!その力を解き放て!」
そういって1枚のカードを抜き放つ!途端、ブルーアイズから放たれた光の本流が、羅剛の場のモンスターをすべて破壊しつくした。
「なんだよそりゃ!?そんなのありかよ!」
驚愕の羅剛の声、だがケルヴィンはそんなことお構いなしにシャドウドラゴンによる追撃を放つ。追撃は見事に決まり羅剛のライフは残り少なくなった。

ケルヴィンLP4500手札2枚
羅剛LP3000→2000手札2枚

「ターンエンドだ」
「くぅ〜やばいぜ、俺のターン、ドロー。モンスターをセットしてカードを2枚セット。ターンエンド」
正体不明の3枚のカード、なかなか攻撃しづらい状況だが?
「俺のターン、ドロー。シャドウドラゴンを生贄に捧げ、エメラルドドラゴン召喚!そして攻撃!エメラルドレイン!」
躊躇なく攻撃、罠を恐れない果敢なる攻め、それがケルヴィンの持ち味だ。
「残念、守備モンスターはロードポイズンだ。効果発動。妖精王オベロンを特殊召喚するぜ」
再び現れる妖精の王、だが攻撃力も守備力もブルーアイズに劣っている。これではただの壁にしかならないが?
「ならばブルーアイズよ、再び妖精の王を破壊しろ!滅びのバーストストリーム!」
放たれた光弾、それがオベロンに激突する一瞬前に羅剛のリバースが翻った!
「リバースカードオープン!リバイバルヴァース!」
「何!?」
突然、地面が盛り上がり、そこから破壊されたはずのでデス・デンドルが現れブルーアイズの攻撃を受け止めた。当然デス・デンドルは破壊されたがオベロンは健在だ。
「これは、どういうことだ?」
「植物はな、結構たくましくてな。何度踏み潰されても、そのたびにまた生えてきやがる。そう簡単に破壊できやしねぇのよ」

リバイバルヴァース:通常罠
相手の攻撃宣言時に発動、自分の墓地にある植物族モンスター1体を表側守備表示で特殊召喚し、相手攻撃モンスターと強制的に戦闘を行う。

「チッ、俺はこれでターンエンドだ!」
「俺のターン、ドローっと。よっしゃ、天使の施し、カードを3枚ドローして2枚捨てるぜ。んでもってもう1枚続けて使うぜ、強欲な壷。2ドロー。ふんふん、それじゃ行くぜ、もう1枚のリバースカードオープン、リビングデットの呼び声。墓地からブラッド・オーキスを蘇生、そして融合!場のオベロンとオーキスを融合させて。来な!黒き森の邪神―ブラッティオベロン―!」
「これは!?」
フィールドに黒い風が吹き荒れた。風がやんだとき、そこにはオベロンの服を黒くし、瞳の色を赤くしたようなモンスターが立っていた。不思議なことに、ブルーアイズとエメラルドドラゴンの姿が見えない。
「俺の、モンスターたちが」

黒き森の邪神―ブラッティオベロン― 闇属性 ☆8 植物族:融合:効果
ATK2600 DEF2400
妖精王オベロン+ブラッド・オーキス
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。このカードが特殊召喚に成功したとき、フィールド上のこのカード以外のカードをすべて破壊する。このカードが表側表示で存在する限り、自分の場の植物族モンスターはすべて攻撃力が400ポイントアップする。

ブラッティオベロン攻撃力2600→3000

「馬鹿な・・・・・」
驚愕の声羅剛はそれを無視して攻撃宣言をする。
「行け!ブラッティオベロンの攻撃!ブラッティローズ!」
血塗られたバラが宙を舞い、いっせいにケルヴィンへと突き刺さる。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
さすがに攻撃力3000のダイレクトを2回も受ければつらいだろう。常人ならばとっくの昔に死んでいる。
「ターンエンド」

ケルヴィンLP4500→1500手札2枚
羅剛LP2000手札1枚

「クッ、俺のターン!ドロー!俺のブルーアイズは決して滅びない!死者蘇生!ブルーアイズを復活させる!」
再び降臨した至高龍。だがこの行動は短絡的としか言いようがない。ブルーアイズを破壊されて冷静さを欠いたのだろうか?だとしたらそこに付け込まれる危険性がある。
「さらにカードを1枚セットしてターンエンド!」
「俺のターン、ドローっと。へへ、冷静さを失ったお前なんざ怖くないぜ。今引いたカード、2枚目のブラッド・オーキスを召喚、当然攻撃力アップ!」

ブラッド・オーキス攻撃力1700→2100

「ブラッティオベロンで攻撃!」
相打ち狙いの一撃、だがそれこそケルヴィンが待ち望んだ攻撃だった。
「この瞬間、リバースカードが発動する!攻撃誘導アーマー!こいつをブラッド・オーキスに装着!」
「な!?」
「冷静さを欠いただと?この俺が!その程度のことで周りが見えなくなったと思ったか!」
「じゃあ、さっきのはすべて演技!?」
「当然だ!」
ブラッティオベロンの攻撃は軌道修正をし、ブラッド・オーキスへと激突した。
「くそぅ、ターンエンド」

ケルヴィンLP1500手札1枚
羅剛LP2000→1100手札1枚

「俺のターン!ドロー!これで終わりだ!パワーブースター発動!」

パワーブースター:速攻魔法
自分の場に出ているモンスター1体の攻撃力を発動ターンのみ倍にする。エンドフェイズに対象となったカードを破壊する。

「これで終わりだ!ブルーアイズ・ホワイトドラゴンの攻撃!滅びのバーストストリーム!」
放たれた光弾、その一撃が邪神の体を粉々に吹き飛ばした。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

ケルヴィンLP1500
羅剛LP2000→0

「ふう、少々魔力を使いすぎたな」
気絶した羅剛はそのままにして、ケルヴィンはその場に座り込んだ。
「少し休んでから行くか、鬼神殿へ」
ケルヴィン一時休息・・・・・・


あとがき
今回は長いですね、もっとスマートにまとめられる方法はないものでしょうか?
Date: 2004/05/04


ACT33:生い茂る植物
ケルヴィンLP8000手札5枚
羅剛LP8000手札5枚

「いっくぜ〜おれの先攻ドローっと。俺はモンスターをセットしてターンエンドだぜ」
正体不明のモンスターカードが1枚のみ、リバースも何もない状況。ケルヴィンは一体どうするのだろうか?
「フン、俺のターン、ドロー。リバースカードを1枚セット、そしてスピアドラゴン召喚!」
ケルヴィンの場に貫通能力を備えたドラゴンが現れた。攻撃力1900なかなか強力な能力値だ。
「行け!スピアドラゴン!その守備モンスターを串刺しにしろ!」
スピアドラゴンが天高く飛翔、そして急降下、自慢の鋭い鼻(?)で羅剛の守備モンスターを貫いた。
「守備モンスターは伝え草の妖精、効果が発動するぜ」

伝え草の妖精 地属性 ☆4 植物族:効果
ATK1200 DEF1500
このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキからレベル4以下の植物族モンスターを1体特殊召喚できる。ただし伝え草の妖精は選択できない。

「こいつの効果で俺はロードポイズンを特殊召喚するぜ」
現れたのは蘇生能力を持つ厄介なモンスター、ロードポイズンだ。
「チッ、だがスピアドラゴンの貫通効果でダメージを受けてもらうぞ」
「解ってるって」

ケルヴィンLP8000手札4枚
羅剛LP8000→7600手札5枚

「ターンエンドだ」
「俺のターン、ドローっと。よっしゃ、ブラッド・オーキス召喚。さらに効果でデス・デンドルを特殊召喚。ついでにユニオン効果を発動させてデス・デンドルをブラッド・オーキスに装備させるぜ。さ〜て行きますか。ブラッド・オーキスでスピアドラゴンを攻撃っと」
ブラッド・オーキスがその枝を鞭のようにしならせスピアドラゴンへと突進する。スピアドラゴンは自身の効果で守備表示となってしまっている。
「甘い!リバースカードオープン!罠カード、重力解除!すべてのモンスターの表示形式が変更される!」
突如開放された重力に戸惑うモンスターたち、重力が元に戻ったときには守備形体をとっていたものは攻撃形体に、攻撃形体をとっていたものは守備形体へと変化した。
「へぇ〜、やるじゃん。俺はカードを1枚セットしてターン終了」
「俺のターンだな、ドロー。サファイアドラゴンを召喚する」
ケルヴィンの場に青く輝く美しいドラゴンが現れた。攻撃力1900。なかなか強力だ。さらにケルヴィンは魔法カードを解き放った。
「見るがいい!手札から魔法カード、ダブルアタッカー発動!」

ダブルアタッカー:通常魔法
自分の場に、同じ攻撃力を持つ2体のモンスターが存在しているときに発動可能。それらのモンスターはこのターン、直接攻撃が可能となる。このターン、その2体のモンスターしか攻撃できない。エンドフェイズにそれらのモンスターを破壊する。

「おいおい、なんてカード使いやがる」
「行け!スピアドラゴン、サファイアドラゴン、ダイレクトアタック!」
マスターの命を受け、2体のドラゴンが羅剛に襲い掛かる。
リバースカードがあったが羅剛はそれを発動させなかった。
「くぅ〜きいたぜ」
「リバースカードを1枚セットしてターンエンドだ」

ケルヴィンLP8000手札2枚
羅剛LP7600→3800手札3枚

「俺のターンだな、ドロー。へへへ、いいカード引いちゃた〜」
喜びに満ちたら剛の声、よほどいいカードを引いたようだ。
「まずはユニオンを外して俺のモンスターを3体にするぜ。そんで3体の植物モンスターを生贄に捧げて・・・・・」
「!?」
途端、二人を取り囲む空気が変わる。
「来い!フォレストドラゴン!」
現れたのは金色の体を輝かせ、緑の翼をはためかす巨大なドラゴンだった。

フォレストドラゴン 地属性 ☆8 ドラゴン族:効果
ATK1500 DEF3000
このカードは特殊召喚できない。自分の場に出ている3体の植物族モンスターを生贄に捧げて通常召喚する。このカードの攻撃力は自分の場と墓地にいる植物族モンスター1体につき500ポイントアップする。

「いま、俺の墓地にある植物族モンスターは4体。よって攻撃力2000ポイントアップ!」

フォレストドラゴン攻撃力1500→3500

「攻撃!新緑の焔!」
フォレストドラゴンが吐き出した緑色の炎がケルヴィンに向かって突き進む!
「そうはさせん!リバースカードオープン!攻撃の無力化!」
翻るリバース、だがそのときには羅剛のリバースも翻っていた。
「おっと、カウンター罠発動!トラップ・ジャマー!」
「な!?」
羅剛の発動したカードの効果によって、ケルヴィンの発動した攻撃の無力化は無効化されてしまった。
炎はそのままケルヴィンに焼きついた。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

ケルヴィンLP8000→4500手札2枚
羅剛LP3800手札3枚

「くっ」
たまらず膝を突くケルヴィン、だがその目はまるで衰えていない。
「面白い」
笑みをうかべながら立ち上がるケルヴィン。
「どうやら、お前は思っていたよりも強敵なようだ。ここからは、全力で潰させてもらおう」
今ここに、ケルヴィンの実力の一端が垣間見える。


あとがき
ツキ「なんだか今回も短いですね。」
ケルヴィン「そう思うならもっと長く書けばいいだろう」
ツキ「むぅ、そうすると区切りどころが」
ケルヴィン「だから貴様は駄作者なのだ」
ツキ「傷つきますねぇ」
ケルヴィン「貴様にそんな繊細な心があるわけなかろう」
ツキ「ひどい言い方。まあいいですけど。次回このデュエルの決着がつきますよ」
ケルヴィン「そうか、見せてやろう、すこしだけ本気の俺の実力を」
Date: 2004/05/03


ACT32:巨龍の咆哮
「見せてやるよ、俺の奥義をな」
自信たっぷりに言い放つジン、その抜刀術の構えから繰り出される奥義とは、一体どのようなものなのだろうか?
「ふん、面白い、貴様の奥義とやら、我が技で組み伏してくれる」
紫苑も刀を構える、青眼、守りの構えだ。
「いくぜ」
音もなく疾走、一瞬遅れて紫苑も反応する。
「聞くがいい!荒れ狂う龍帝の咆哮を!」
「ム!」
音速をはるかに超える超神速の抜刀術、その際に鼓膜を打つ風の音は、さながら荒ぶる龍の咆哮のように聞こえた。
「神宮幻影流奥義!龍帝咆哮!」
放たれた刃、その軌跡は、龍の爪が愚かなる人々を引き裂くがごとく。甲高い音とともに紫苑の刀が砕けた。
「な!?」
驚愕の声、業物の刀がいとも容易く砕けたのだ。それも当然だろう。
ジンの刀はそのまま勢いを衰えることなく紫苑の体へと喰らいついた。右脇腹から進入した刃は、そのまま停滞することなく紫苑の心臓を断ち切り、左肩から突きぬけた。
ふたつに分かれた紫苑の体が壁に激突した。当然即死だ。
「チッ、まだまだだな、俺も・・・・・」
見るとジンの右腕は血まみれだった。あまりの速さに腕のほうが耐え切れなかったようだ。腕の毛細血管が破裂し血が出たのだ。
おそらく筋肉の断裂もおこっているのだろう。
そこにデュエルを制したリディアもやってきた。
「どうしたのジン!?その腕!」
驚愕のリディアの声、まあいきなり腕が血まみれなのだからそれも当然。
「ああ、ちょっとな・・・・」
ばつが悪そうにジンが言葉を濁す。
「動かさないで!今回復カード出すから」
腕を上げようとするジンを無理やり押さえつけてリディアが治療を開始した。二人が先へ進めるようになるのは、もう少し先のようだ。



「ブルーアイズよ!攻撃だ!滅びのバーストストリーム!」
誇り高き白龍のアギトから放たれた光が相手プレイヤーを吹き飛ばす。同時に相手のライフもゼロとなる。
「ふん、雑魚が」
侮蔑もあらわにはき捨てるケルヴィン。もうこれで10人目だ。さすがに本人もいらいらしているのだろう。
「この調子では鬼神殿にたどり着くのは時間がかかるな。さてどうするか」
考え込もうとするケルヴィン、だがそこに一人の男がやってきた。
「あ〜あ、こいつら、俺が来るまでの足止めもできねぇのかよ。使えねぇな」
「?誰だお前は?」
現れた男はどこかひょうひょうとしていてつかみ所のない男だった。
「ん?俺か?俺の名は羅剛(らごう)、一応、お前を殺すために来たんだけど。どうする?お前がこのまま帰るってんなら、見逃すけど?」
余裕に満ちた態度、その態度が、ケルヴィンのプライドを大きく刺激した。
「ふざけるなよ、貴様。面白い、そんなに自信があるのなら、相手になってもらおうか」
「あ〜あ、やっぱりこうなるのか。仕方ないな」
羅剛がデッキを構える。ケルヴィンもそれに習ってデッキを構える。
「いくぞ」
「どうぞ」
『デュエル!』


あとがき
デュエルにいけませんでしたか。どうも話の区切り方が下手ですね。
Date: 2004/05/03


ACT31:賢龍降臨
劣勢からのあざやかな逆転劇、戦況は一気にリディアへと傾いた。

リディアLP6300手札3枚
極炎LP4200手札1枚

「俺様のターン、ドロー。といきたいところだがグレネードボマーの効果のおかげでドローできねぇ」
舌打ち、だが次の瞬間には極炎の顔が笑みに歪む。
「だがこいつを召喚すれば状況は一気に俺様に傾くぜ!来な!紅蓮魔獣 ダ・イーザ!」
極炎の場に紅蓮の体を持つ巨大な悪魔が現れた。
「そんな!?」
「知ってると思うが、ダ・イーザは除外された自分のモンスター1体につき、その攻撃力を400ポイントアップさせる!今、俺様は8枚のカードを除外している。よって攻撃力は3200!」
「さ、3200!?そんな化け物、どうやって倒せっていうのよ」
「いくぜ!ダ・イーザの攻撃!エルフの猟犬を焼き殺せ!インフェルノ・ダークネス!」
紅蓮の悪魔からはなたれた黒い炎がエルフの猟犬を焼き尽くす。
「くぅ・・・・・・ッ!」
思わず苦鳴をもらすリディア。
「ターンエンドだぜ」
「私のターン、ドロー」
カードを引くリディアの声にも覇気がない。無理もない、さっきまでの有利な状況をいとも容易くひっくり返されたのだ。

リディアLP6300→4500手札4枚
極炎LP4200手札0枚

「私はモンスターをセットしてターン終了」
「俺様のターンだな、ドロー。カードを1枚セットして、ダ・イーザで攻撃!」
再び焼き尽くされるカード、そのモンスターはエルフの斥候だった。

エルフの斥候 地属性 ☆4 戦士族:効果
ATK1200 DEF700
このカードが場から墓地に送られたとき、自分のデッキの攻撃力1000以下のエルフと名のつくモンスターを1体特殊召喚できる。

効果によってリディアはホーリーエルフを特殊召喚した。
「ターンエンドだ」
「私のターン、ドロー」
引いたカードは死者蘇生、なかなか強力なカードだが・・・・・
「(まだ何とかなるかもしれない)私は手札から魔法カード、死者蘇生を発動して、翻弄するエルフの剣士を守備表示で特殊召喚するわ、さらにカードを1枚伏せてターン終了」
「俺様のターン、ドロー。ハッ、いくぜ、バーニングソルジャー召喚、こいつでエルフの剣士を攻撃するぜ!」
「させない!リバースカードオープン!永続罠カード、闇の呪縛!」
無数の鎖がバーニングソルジャーにまきつき攻撃を封じる、しかし・・・・・
「甘ぇ!リバースカードオープン!王宮のお触れ!」
「な!?」
翻ったリバースカード、王宮からのお触れにより罠はその効果を失った。
「ハッハー、翻弄するエルフの剣士、撃破!さらにダ・イーザでホーリーエルフを攻撃!撃破!ターンエンド!」
「わ、私のターン」
リディアの声が震える、その目にはもうあきらめの色が出ている
た。そんな時、リディアはジンに言われたことを思い出した。
(デュエルで一番大切なこと、それはあきらめないことだ。どんなに絶望的な状況でも、あきらめなければ何かしら手は見えてくる。だがあきらめてしまっては、そこに勝利はない)
「あ・・・・・」
リディアは顔を上げる、何を自分は弱気になっていたんだろう。言われたではないか、あきらめるなと。
「(そうだよ、まだ私は負けてない!終わったわけじゃない!)ドロー!」
勢いよくカードを引くリディア。
(お願い、カードよ、私の想いに答えて!)
カードを引く、強欲な壷、すかさず使用。そして・・・・・
「!このカードは!この勝負!私の勝ちよ!」
「なにぃ!?」
突然の勝利宣言驚くのも当然だろう。
「何寝ぼけたこと言ってやがる!俺様の爆炎デッキに死角なんざねぇんだよ!」
だがリディアは嘲笑の声を上げる。
「お笑いね、私はもっと華麗で、強い炎デッキを見たことがあるわ」
自信たっぷりの声、そして・・・・・
「いくわよ!まずは手札から魂の開放を発動!」
墓地のモンスターをゲームから除外する魔法カード、リディアはこれでエルフの皇帝、翻弄するエルフの剣士、エルフの斥候、エルフの猟犬、ヂェミナイエルフを除外した。
「そして、魔法カード、次元融合発動!」
「なにぃ!?」
それぞれの場に除外されたモンスターたちが現れた。
リディアの場にはさっき除外した5体のモンスターが、極炎の場にはタイラントドラゴン、フレイムパンサー、炎の女暗殺者がそれぞれ現れた。
「エルフの斥候と翻弄するエルフの剣士を生贄に捧げて、出てきて私の切り札!深緑の賢龍―エルヴンドラゴネス―!」
リディアの場に、全身を深緑のうろこで覆った、知性の塊ともいえる黒い瞳を持った賢者のごとき龍。賢龍が現れた。

深緑の賢龍―エルヴンドラゴネス― 地属性 ☆8 ドラゴン族:効果
ATK2200 DEF2600
自分の場と墓地にある、エルフ、またはエルヴンと名のつくモンスター1体につき、このカードの攻撃力は200ポイントアップする。また、フィールドが森の場合、自分の場に出ている、エルフ、またはエルヴンと名のつくカードはすべて、相手プレイヤーの罠の効果を受けない。

「エルフの斥候の効果を発動してエルフの司令官を特殊召喚!」
リディアの場にエルフたちに指令をとばす有能な司令官が現れた。

エルフの司令官 地属性 ☆4 戦士族:効果
ATK1000 DEF1500
このカードはフィールドに1体しか存在できない、このカードが表側表示で出ている限り自分の場のエルフと名のつくモンスターはすべて攻撃力が500ポイントアップする。

「私のカードたちの効果により、私の場のモンスターは攻撃力がアップ!そしてあなたの除外されたモンスターが減ったので、ダ・イーザの攻撃力はダウン!」

深緑の賢龍―エルヴンドラゴネス― 攻撃力2200→3600
エルフの皇帝攻撃力1900→2800
エルフの猟犬攻撃力1000→3500
エルフの司令官攻撃力1000→1900
ヂェミナイエルフ攻撃力1900→2800
紅蓮魔獣ダ・イーザ攻撃力3200→2000
「な・・・・・・馬鹿な・・・・・・」
驚愕のうめきをもらす極炎、そして・・・・
「最後に、団結の力をエルヴンドラゴネスに装備して、ダ・イーザに攻撃!スパイラルディザスター!」
エルヴンドラゴネスの、その巨大な翼がはためいたことで生じた突風が刃となってダ・イーザを貫いた。攻撃力、実に7600にも及ぶ攻撃を受けダ・イーザは跡形もなく消滅した。同時に極炎のライフもゼロとなった。

リディアLP2500
極炎LP4300→0

「私の、勝ちよ!」
高々な勝利宣言、ここに、この激闘の決着がついた。



響き渡る金属音、飛び散る火花、それらを生み出す二人の男たちは者も言わずにただ刀を切りあっていた。両者の実力は互角、ジンが切りつければ紫苑がその刃をはじき、紫苑の切り返しをジンが受け流す。
両者ともに距離をとる。
「なかなかやるな」
猛々しい、獣のような笑みをうかべながらジンが言った。
「フフフ、お前もな、正直、ここまでできるとは思わなかったぞ」
答える紫苑の顔も笑みが浮かんでいる。
お互いの体のところどころには細かい裂傷ができてはいるがどれも決定打には到っていなかった。
「だが、リディアも待ってることだしな。そろそろ決めさせてもらうぞ」
ジンがおもむろに刀を鞘に納め半身を開く。すなわち、抜刀術の構え。
「ほう、面白い。ならば俺も、全身全霊をもって受け止めよう」
紫苑も構える。その攻撃を迎え撃つために。
「見せてやるよ、俺の奥義をな」
両者の間に、痛いほどのプレッシャーが荒れ狂う。


あとがき
ツキ「はいおしまい」
ジン「また中途半端なところで切ったな」
ツキ「まあいいじゃないですか、いわばこれは引きですよ」
ジン「そうかい」
リディア「それはそうとさ、今回出てきたね、私の切り札」
ジン「ああ、エルヴンドラゴネスか、すげぇな」
ツキ「まあ切り札ですから、あれくらいの効果は欲しいですね」
ジン「でもこれちょっと強すぎないか?」
ツキ「これにはちゃんとした理由があるんです」
リディア「理由?」
ツキ「ええ、あなたのデッキは他の人と違って攻撃力不足なんですよ、コンボで責めるタイプですから。だからせめて切り札くらいは強力なものにしようと思いましてね」
リディア「へぇー」
ジン「なるほどな」
ツキ「それでは今回はこの辺にしましょう。それではまた」
Date: 2004/05/02


ACT30:エルフたちの反撃
獄炎の操る爆炎デッキにより劣勢へと追い込まれたリディア、果たして逆転の目はあるのか?

「私はこれでターン終了」
フレイムウォールによって攻撃を止められてしまったリディアにはこうするしか方法がないのだろう。
「俺様のターンだな、ドロー。モンスターを守備表示、ターンエンド」
簡単にターンを明け渡す獄炎、まったくよどみのない作業、自分の戦術を信じきっているものの証だ。
「私のターン、ドロー」
引いたカードを確認、そしてすぐさま行動に移す。
「私はカードを1枚セットして、翻弄するエルフの剣士で守備モンスターに攻撃!清剣斬!」
エルフの剣士の攻撃、だがそのとき、獄炎は確かにほくそ笑んでいた。
「俺の守備モンスターは炎の女暗殺者だ。リバースカードによって俺のデッキからカードを3枚除外し、あんたに800ポイントのダメージを与えるぜ!」
翻った女暗殺者の効果によって、リディアに更なる炎の追い討つがかかる。

リディアLP7100→6300手札3枚
獄炎LP7900手札3枚

「ッ!なら、エルフの皇帝でダイレクトアタック!」
エルフを束ねし王が渾身の一撃を放つ!しかし・・・・・
「甘ぇ!リバースカードオープン!速攻魔法、強欲な幻影!」

強欲な幻影:速攻魔法
相手モンスター1体の攻撃を1度だけ無効化する。その後、あなたはカードを1枚ドローする。

獄炎が翻したカードの効果により、リディアのエルフの皇帝の攻撃は阻止された。さらにドロー効果によって獄炎の手札も増えてしまった。
「・・・・・ターン終了」
「俺様のターン!ドロー!」
引いたカードを見て獄炎の顔が笑みにゆがむ。
「俺様は手札から天子の施しを発動するぜ。こいつの効果でカードを3枚ドローして2枚捨てる」
獄炎はタイラントドラゴンとファイヤーソーサラーを捨てた。
「覚悟しな!魔法カード、ボルケーノ・メガデス発動!」
「なっ!?」
繰り出したカードを見てリディアは驚愕の声を上げた。無理もない。禁呪指定となっているサンダーボルトやブラックホールほどの威力はないにしろ、強力な除去魔法を繰り出されたのだ。

ボルケーノ・メガデス:通常魔法
自分の墓地の、レベル8以上の炎属性のカードを1枚ゲームから除外する。除外したカードの攻撃力よりも低い攻撃力を持つモンスターをすべて破壊する。このカードを使用したターン、あなたはモンスターを通常召喚できない。

獄炎が除外したカードはもちろんタイラントドラゴン。よってお互いの場に出ている攻撃力2900以下のモンスターはすべては破壊された。
「さらに!俺は墓地に眠る炎の女暗殺者とファイヤーソーサラーをゲームから除外して。炎の精霊 イフリート、そして、インフェルノを召喚する!」
獄炎の場に2体の精霊カードが現れた。
「いくぜ!2体のモンスターでダイレクトアタック!」
2体のモンスターたちがリディアへと迫る。だがその瞬間、リディアのリバースカードが翻った!
「リバースカードオープン!罠カード、聖なるバリア―ミラーフォース―発動!」
「何ぃ!?」
発動したのは、最強の能力を持つ罠カード、聖なるバリアにその攻撃を跳ね返されたモンスターたちは、自らの攻撃を喰らって消滅していく。
「クソ!ターンエンドだ」
「私のターン!ドロー!」
間髪いれずにドローするリディア、このデュエル初めて見せた獄炎の隙、ここに付け込まない手はない。
「ヂェミナイエルフ召喚!そしてダイレクトアタック!」
双子のエルフの攻撃が命中!
「ぐわぁ!」

リディアLP6300手札3枚
獄炎LP7900→6000手札2枚

「ターン終了」
「くそ、俺様のターン!ドロー!」
引いたカードを確認して思案する獄炎。
「(これで7枚か、もうチョイほしいな)俺はカードを1枚セットして、ターンエンドだ」
「私のターン!ドロー!」
カードを引き間髪いれずにそのカードを解き放つ!
「サイクロン!」
「何ぃ!?」
一陣の風が巻き起こり、獄炎の場の伏せカード、2枚目のフレイムウォールが切り裂かれた。
「くそっ!」
「これであなたを守るものはないわ!エルフの猟犬召喚!」
リディアの場に、エルフたちが狩の相棒にする黒い猟犬が現れた。

エルフの猟犬 地属性 ☆4 獣族:効果
ATK1000 DEF1600
自分の場に出ているエルフ、またはエルヴンと名のつくモンスター1枚につき、このカードの攻撃力は400ポイントアップする。

「エルフの猟犬が、自らの効果で攻撃力アップ!」

エルフの猟犬攻撃力1000→1800

「2体のモンスターでダイレクトアタック!」
猟犬と双子のエルフが獄炎へと襲い掛かる。
まず猟犬がその牙で獄炎の肩に噛み付く。
「ぐわっ!」
さらに双子エルフの追撃が来る。だが・・・・
「これ以上は通さねぇ!手札からグレネードボマーを除外してダメージをゼロに、さらにヂェミナイエルフを破壊するぜ!」
突如双子のエルフの前に現れた球体状の何かが爆発した。双子のエルフもその爆発に巻き込まれて破壊され、猟犬の攻撃力が下がってしまった。

エルフの猟犬攻撃力1800→1400

グレネードボマー 炎属性 ☆1 炎族:効果
ATK400 DEF200
手札にあるこのカードをゲームから除外する。相手モンスター1体の攻撃を無効化し、さらにそのモンスターを破壊することができる。破壊効果を使用した場合、あなたは次のターンのドローをスキップする。

リディアLP6300手札3枚
獄炎LP6000→4200手札1枚

「ターン終了」
エルフの猟犬の攻撃力は下がってしまったが、ライフアドバンテージ、フィールドアドバンテージ、ハンドアドバンテージそのすべてがリディアへと傾いた。
Date: 2004/04/30


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